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ア行-2 [コミックスレビュー]

「タイトル」
作者・既刊数・出版社(掲載誌)


「アストロベリー」
金田一蓮十郎・既刊2巻(打ち切り)・スクウェアエニックス(ガンガンパワード)
★ ★
新しい商売を探して地球にやってきた宇宙人の青年は、1人の少女の性格を2人のクローンにコピーした。
しかし、そのクローンの性格は少女の性格とはかけ離れたものになり、青年はその謎を解くために少女に近付く。
作者曰く、作品としてはラブコメらしいが、実際読んでみてもそんな感じはしない。そのため、ギャグは弱く、恋愛面は中途半端なので、微妙な作品になってしまった感じがする。
もっとギャグに走ってほしかった。
掲載誌が片っ端から休刊になり、6誌移り変わるという憂き目を見た作品でもある。


「Azrael’s EDGE」
遊行寺たま・全1巻・一迅社(WARD)
★ ★ ★
用心棒などの依頼を受けながら各地を旅する2人の騎士。
その騎士たちが出合った事件が描かれている。
読み切りからシリーズ連載に昇格した作品なのだが、とんでもなくキリが悪いところで話が終わっており、それまでのなかなかの出来の読み切りが価値をなくしているのがちょっと辛い。
最終話以外は意外性もあって、よい出来。
続編が出れば話は別なのだが……


「あたしの王子様」
咲良あさみ・全2巻・エニックス(ステンシル)
★ ★
幼い頃のトラウマで男性恐怖症になってしまった少女。
その少女が唯一恐くないと感じた男性が少女の前に現れるが、その男性は実の兄だった。
軽い近親相姦ものから始まり、いじめていた幼なじみの登場、その幼なじみにそっくりで少女のことが好きな少年、などなど展開はとにかくベッタベタ。
王道な少女漫画が好きな人ならいいが、そうでない人は拒否感すら感じるかもしれない。
終わり方も典型的なハッピーエンド。
中盤以降、兄の存在が希薄になってしまったのは残念。
絵はわりと読みやすい。


「アダ戦記」
堤抄子・全5巻・スタジオDNA(ゼロサム)
★ ★ ★ ★
星の位置によって人の運命を決め、政治を行う国で、最凶の星回りの日に生まれた青年アダ。
アダはずっと城の地下牢に幽閉されていたが、ある日その国の姫の手によって逃がされる。
そのアダは月の精霊と出会い、この国の王になる人だと言われる。
作者の得意分野がよく表現されている作品で、キャラ立てがよく、人の生き様が丁寧に描かれている。
わりと世界観もしっかりしていて、きれいに完結している。ただし、話としては結構観念的なことが描いてあるので、ややわかりにくい部分もある。
絵は王道的なファンタジー路線で読みやすい。
作者のファンなら買って損はしない。


「あっけら貫刃帖」
小林ゆき・全2巻・集英社(ジャンプ)
★ ★
江戸時代、横行する辻斬りの原因となっている妖魔を倒すために戦う青年の物語。
スートーリー、絵共に好きな作品だったのだが、人気低迷であえなく中途半端に打ち切りにされてしまった作品。
読み切りバージョンのように早めに変身シーンが出てきていればもう少し続いたかもしれない、と思えて残念。


「あの夏のイヴ」
如月命・全3巻・スクウェア・エニックス(マンガUP!)

古い言い伝えや掟が存在する田舎の村で凄惨な事件が起こる。村では野犬の仕業だと処理されるが、それを不審に思う主人公たちが独自に事件を調べ始める。
一言で言えば「ひぐらしのなく頃に」の劣化版。
序盤の事件発生時は引き込まれる展開だったが、最終的な謎解きが結構酷い。超能力で殺人をしましたというレベルで、到底納得できるものではなかった。
最後はいい意味でのバッドエンドだったが……


「あにふぁみ!」
南京ぐれ子・全2巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★
神父である父が退治し損ねた吸血鬼にかまれた青年は体が幼児化してしまい、ペットの鶏・犬・猫たちもまた吸血鬼にかまれ、人間化してしまう。
作者得意のドタバタコメディで、話そのものはテンポよく読める。
反面、そこしかいいところがなく、話は平凡で声に出して笑えるところがないのがちょっと辛い。あと一歩、足りない。
そして、人気がなかったのか、あっさり打ち切りに。
やはり、平凡すぎたか。


「アニマ・カルリブス」
朴晟佑・全4巻・集英社(ウルトラジャンプ)
★ ★
魂を宿した刀・アニカルを使って52名が戦う舞刀会。
偶然アニカルを手に入れた少女は、否応なく戦いに巻き込まれていく。
設定はどこかで見たことあるな……というものを寄せ集めた印象で、あまり個性は感じられない。
絵の力である程度見せてくれる部分はあるものの、吸引力には乏しい。
「黒神」(カ行参照)を期待すると裏切られるかも。
最後はそれなりにまとまってはいたが、打ち切りのような感じもある。


「アニメ店長B’店長候補生」
真崎はるか・全4巻・スタジオDNA(ゼロサム)
★ ★
アニメショップの店長に半ば拉致される形で連れてこられ、そこでバイトをすることになった4人の少年たち
おかしな客たちに翻弄されながら、4人は店長になるべくバイトを続ける。
アニメイトに行ったことのある人なら、わりと頷けるエピソードがあって楽しめる。
行ったことのない人だと内容についていけない部分もあるのだが、後半になるほどそういったエピソードがなくなってしまって残念。
最後はあまりキリがよくなく、マンネリ化していたところを無理矢理終わらせた感じ。


「アニメの時間」
青井とと・全2巻・マッグガーデン(ブレイド)
★ ★ ★
アニメーターを目指し、専門学校に入学した人たちの物語。
どうやって動画を描くか?、というアニメーターのメインの仕事を軸に、背景や人物デッサンなど、専門学校の授業を追っていく形で話が進むので、詳しく知らない人からするとなかなか面白く読める。
巷で言われているような、給与や休日などの待遇面が非常に悪いという話は抜きにして、純粋にアニメーターとはどんな仕事か?、専門学校では何を学ぶのか?、というのがわかる。
アニメ制作などに少しでも興味がある人なら、楽しめる内容。
話としてもっと続いてもよかったが、切りのいいところで終わっているので、読後感は悪くない。


「あねどきっ」
河下水希・全3巻・集英社(ジャンプ)
★ ★
父親が突如出張して一人暮らしをすることになった少年の家に、偶然道で知り合った年上の女子高生が転がり込んできて一緒に生活することになる。
とにかくパンチラ・ブラチラ・オンパレードの作品で、それを見せるための強引な展開についてある程度目をつむる必要がある。
絵はきれいなので、本当にエロ目的のための作品としてなら、買う方向で。
話は全3巻と短く打ち切り仕様だが、一応週刊連載の割にキッチリ完結しているのが救い。


「あの日見た桜」
藤野もやむ・全1巻・エニックス(ガンガンWING)
★ ★ ★ ★
平安時代末期、源頼朝の娘・大姫と人質としてその夫となった木曾義高の物語。
その他、4本の短編が収録されている。
表題作は史実をもとにしていて、作者がずっと描きたかったと言っていただけあってかなり出来がいい。
その他の作品もそれなりに読ませてくれるので、評価を上げた。


「あの山越えて」
夢路行・全36巻・秋田書店(for.Mrs)
★ ★ ★ ★ ★
サラリーマンだった夫が両親の跡を継いで田舎で農業をすることになり、妻は夫について田舎で暮らすことになる。
全体的にほのぼのした話で、特に大きな波乱もなく話は淡々と進んでいく。
しかし、それがこの作品のいいところで、何度も読み返したくなる。
時間経過がちゃんと描かれている作品で、作中で約10年程度時間が経過する。
柔らかい、癒しの雰囲気がある。
作者が好きなら、確実に楽しめる作品。


「あの山越えて 日・日・天のたより」
夢路行・秋田書店(for.Mrs)
★ ★ ★ ★ ★
上記作品の続編。
作中では前作完結から数年後、義母が亡くなったところから話がスタートする。
主人公が小学校教師を退職するなど、話を仕切り直しただけあっていろいろな変化がある。
義母が亡くなったことで心無いことを言う親戚などはリアリティがある。
田舎暮らしをいろいろ考えさせられる。


「A-presto」
十峯なるせ・全3感・一迅社(WARD)
★ ★
自分が死んだことに気付いていない友人に思い出話を語り、記憶を取り戻させて友人を在るべき場所へ導こうとする青年の物語。
話は回想形式で、基本的には主人公2人の少年時代の思い出がメイン。
そのためか、話の進むペースは遅い。
最後はあまりスッキリしない終わりで微妙。
絵はかなり描き慣れていてスッキリしている。
絵が気に入れば。


「アブアビ」
よねやませつこ・全2巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★
数年前に発生し、10万人に1人しか助からないインフルエンザが蔓延した世界。
少年はそのインフルエンザによって両親を失い、妹もインフルエンザに苦しめられていた。
そんなとき、少年はインフルエンザに対抗する力を持つものの10万人に1人しか助からない、という未知のウイルスの投与を受ける。
全体的にそこそこ面白く読めるが、設定がさして珍しくもなく、あまり個性が感じられない。
ある程度はキャラの力で補っている感じ。
終わり方も打ち切りに近く、無理矢理ハッピーエンドにした感じで残念。


「アポクリファ/0」
ゆうきあずさ・全3巻・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★
同名タイトルのPC用ゲームソフトを漫画化した作品。
美形キャラがザクザク出てきたり、魔法で天使と戦ったり、と典型的なPCゲーム的な話の展開で、目新しさはない。
しかし、ゲームのシナリオと原画を担当した方がこの作品を描いているので、ゲームをプレイした人及びこのゲームが好きな人なら違和感なく読めると思う。
中盤までは話がなかなか頭に入ってこなかったが、後半の盛り上がりはわりとよく、終わり方には納得。
絵はペン慣れしていて読みやすい。


「アホリズム」
宮条カルナ・既刊14巻(打ち切り?)スクウェア・エニックス(ガンガンWING)
★ ★ ★
空に浮かぶ島を見ることができる者だけが入学を許される楢鹿高校。
そこを卒業できた者は無条件で高給取りの官僚になれるという。
しかし、学園内では神蝕によって現れる化物たちとの命のやり取りが日々繰り返されていた。
特殊能力を持った学生たちと化物との戦いを描いている部分はオーソドックスなものだが、序盤は割とガンガン人が死ぬので引き込まれる。ただ、巻数が進むに連れて人が死ななくなり、現時点では第一部完のところで非常に中途半端な形で止まっている。
続編であり前日譚「弩アホリズム」「堕アホリズム」があるが、人気が芳しくなかったようでもう続編は望めないかもしれない。
残酷描写も悪くない感じ。


「雨格子の館」
奥野十香・全2巻・マッグガーデン(アヴァルス)
★ ★
暴風雨と土砂崩れで閉ざされた洋館に閉じ込められた8人が、1日1人殺人予告と共に殺されていく。
同名タイトルのPS2ソフトを漫画化した作品。
ゲームはプレイしていないが、単純な推理物とはちょっと違う展開を見せていて、それなりに楽しめる内容。
絵がやや不安定ではあるが、雰囲気は出ている。
わりときれいに完結しているものの、犯人は唐突に出てきた印象だった。


「あまつき」
高山しのぶ・全24巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★
日本史の補習で大江戸幕末巡回展を訪れた少年。
少年はそこで奇妙な怪物と出会い、気がつくと江戸時代にに近い世界に閉じ込められていた。
作者の初連載作品だけあって、絵が全体的に読みにくく、荒削りな雰囲気がある。
ただ、巻数が進むに連れてよくなってくる。
1人1人の掘り下げが深いので話の進むペースは非常に遅いが、終盤に謎解きが続く部分はかなり引き込まれる。しかしながら、続編「未完成サイコロトニクス」を完結前に想定しているせいか、終わり方はそこまでスッキリしない。


「アマノイワト姫」
下村トモヒロ・全1巻・スクウェア・エニックス(ガンガンONLINE)
★ ★ ★
とある国でお姫様の警備を任せられた軍属の3人。
しかし、お姫様は部屋から1歩も外に出ず、顔も見られなければその存在すらあやしい。
3人のうち1人・ハルはどうにかしてお姫様に会おうとする。
この作品の真価は続編の「自宅警備姫テラス」から発揮されるのだが、その前作であるこの作品は続編を十分楽しむためにも読んでおいた方がいい。
ゲームや漫画をそれなりに持っている人にお勧め。
あるあるネタがたくさん出てくる。


「あまんちゅ」
天野こずえ・マッグガーデン(ブレイド)
★ ★ ★ ★ ★
ダイビング好きの女の子が、高校に入学して新しく出会った友達と一緒にダイビング部に入る。
ダイビングの基礎知識もしっかりしていて、読んでいて俄かで描いていないことが分かるのがいい。
雰囲気は作者前作の「ARIA」に似ていて、のんびり穏やかな空気の中で雄大な景色を見せてくれたりする。
「ARIA」が好きだった人は間違いなく読んで損はしない。
高校入学時からスタートし、卒業で完結予定。


「飴色紅茶館歓談」
藤枝雅・全2巻・一迅社(百合姫)
★ ★ ★
とある閑静な住宅街にひっそりとある紅茶専門店のお話。
掲載誌からもわかるように女の子しか出てこないが、1巻はそこまで百合っぽくもなく、普通に読める。
2巻はやや百合風味が増すが、絵が好きならあまり気にしなくてもいいかもしれない。
紅茶が好きで、穏やかな雰囲気の話が読みたい人にお勧め。
絵はきれい。


「現神姫」
天乃咲耶・全9巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★ ★
戦国時代、邪神と契約した少年は1人の少女として現代に転生した。
そして、その体は神や鬼を含めて全ての魂を宿して育むことが出来るため、少女は様々な鬼から狙われることとなる。
話が少し込み入っているので、何度か読み返さないと話はわかりにくいが、絵がかなりきれいなので引き込まれる。
また、この作品が面白くなるのは5巻くらいからで、そこまで耐えていれば間違いなくはまれる。
惜しいのは、最後の展開がかなり駆け足で、もう少し時間があればな、と残念。


「荒川アンダーザブリッジ」
中村光・全15巻・スクウェア・エニックス(ヤングガンガン)
★ ★ ★ ★
人に借りを作ることのできない青年が、あるとき金星人だと名乗る少女に命を助けられる。
青年は少女に借りを返すため、少女の恋人となり、荒川の土手で暮らし始める。
大爆笑できるギャグはないのだが、じんわりと面白いギャグで満ち溢れている。
登場キャラは多めだが、どれも個性的で飽きさせない。
絵はあまり上手くないが、キャラが個性的で楽しめる。
最終巻の展開はわかりにくいが、きれいに完結している。


「アラクニド」
いふじシンセン・全14巻・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★
伯父に虐待され、学校でもイジメを受けて暮らしていた少女は、伯父を暗殺した男に暗殺者としての才能を見いだされる。
蜘蛛の力を手に入れた少女は、その力で生き抜いていく決意をする。
登場する暗殺者たちは皆昆虫の力を持っていて、それに関する説明が全編通してかなり多い。それが受け入れられる人なら楽しく読めるはず。
絵はややぎこちない部分もあるが、悪くはない。
話は非常に中途半端なところで終わっていて、続編「ブラトデア」を読むこと前提。


「ARIA」
天野こずえ・全12巻・マッグガーデン(コミックブレイド)
★ ★ ★ ★ ★
「AQUA」の続編で、ストーリーも完全につながっている。
タイトルが変わっても前作のやわらかい雰囲気はそのままで、確実に買って損はしない。
見開きで描いてくれる風景がきれいで、それに関しても一見の価値あり。
話もきれいに完結しており、正しく傑作といえる領域に達している。


「アリサのために」
南澤久佳・全2巻・Bbmfマガジン
★ ★ ★
探偵事務所を開き、訪れた人の心の悩みを解決して「命の星」を集める3人の少年少女たちの物語。
話はそれなりに捻られていて、全てハッピーエンドで終わるようにしていないのはいいところ。
ただ、キャラにそこまで個性があるというわけでもなく、全体的には可もなく不可もなくの出来。
また、探偵としての話がメインの1巻と謎解きがメインの2巻では話の雰囲気が結構違う。
2巻の方が面白い。


「アリスのお茶会」
大川マキナ・全1巻・スクウェア・エニックス(ガンガンWING)
★ ★ ★
千利休に憧れて高校の茶道部に入った留学生・アリスと茶道部のメンバーとの話。
作者の投稿作にしてデビュー作なので絵は全体的に不安定だが、茶道の知識はしっかりしていて面白く読める。
基本4コマ漫画だが、割と読みやすい。


「アリソン」
晴瀬ひろき・全2巻・メディアワークス(電撃大王)
★ ★ ★ ★
同名タイトルの小説のコミカライズ。
コミカライズの仕方は非常に上手く、ほぼ原作通りに進んでいる。
原作の必要な部分を抜き出して、サクサクと話は進んでいっている。
キャラも小説の挿絵に近いもので読んでいて違和感はなかった。
原作を知っている人も、知らない人も楽しめる作品。
2巻できれいにまとまっている。


「Archaic Chain」
皇なつき・全1巻・マッグガーデン(マサムネ)
★ ★
影から剣を作ることのできる少年と、光から剣を作ることのできる青年。
2人は鬼や神が通る道だという霊道を守ることと開けることを宿命としていた。
なかなか面白い話だと思っていたのだが、コミックス1巻分の長さで打ち切りとなり、ものすごく中途半端なところで終わってしまっている。
一応謎解きは出てきているが、読後感は悪い。
作者のファンなど限られた人でなければ、買わない方がよい。


「Arcana」
アンソロジー・全16巻・一迅社(書き下ろし)
★ ★ ★
毎回ある1つのテーマについて複数の作家さんたちが書き下ろしで読み切りを描く、という企画本。
テーマは「執事」「盗賊」など、女性向けのものが多い。
しかしながら、執筆陣が豪華で、読み切りの出来もなかなかのものが多い。
企画本として侮っていると、意外にもやられてしまう本。
巻数が進むに連れてゲスト作家が弱めになっていくのが残念。


「アルスラーン戦記」
中村地里・全13巻・角川書店(ファンタジーDX)
★ ★ ★
田中芳樹さん原作の中世歴史物語。
田中先生原作なので、ストーリー的矛盾はほぼ皆無。
ただし、3巻までは内容の濃い小説1巻分を漫画1冊にまとめただけあって、話の展開はものすごく早くて小説を知っているだけに少し期待はずれ。
その後は小説1巻分が漫画2巻になり、3巻になったのでその点の不満はほぼ解消。
絵はというと、少女漫画的で、未熟というより私がそれほど好きではない絵柄。何となく好きにはなれなかった。


「アルスラーン戦記」
荒川弘・講談社(別冊マガジン)
★ ★ ★ ★ ★
上記作品と同じく、田中芳樹さん原作作品。
こちらは小説の内容に加え、オリジナルストーリー・キャラ追加などがあり、原作の内容を濃くしたものとなっている。
じっくり描かれているだけに読み応えもあり、甲冑デザインなども当時のものをよく調べているな、とわかるもので、かなり惹きつけられる。
おそらくは原作第一部完のところまで描かれると思われる。


「アルオスメンテ」
あき・既刊6巻(打ち切り?)・一迅社(WARD)
★ ★ ★
国で唯一「神託」を受け取ることのできるレグナは、ある時から明確な殺意を日毎受けるようになった。
その正体を確かめるため、賢者の夢(アルオスメンテ)の儀式を行うが、儀式を成功させるには10枚のタロットに該当する人物を探し出さなければならなかった。
中世ヨーロッパ風の世界観と作者の絵が上手くマッチしていて、雰囲気だけでも十分に楽しめる作品。
話の方向性が明確なだけに、前作「オリンポス」(ア行参照)よりもとっつきやすい。
掲載誌休刊に伴ってWeb連載となったが、現時点で立ち消え状態。
話としては非常に中途半端なままで残念。


「Artonelico」
あやめぐむ・全3巻・マッグガーデン(ブレイド)
★ ★
同名タイトルのPS2ソフトを漫画化した作品。
ゲームとは別の話のようで、これはこれで1つの話として完結している。
ただ、話が平坦で少々頭に入りにくいのが難点。
ゲームのサイドストーリーとしてゲームをプレイした人なら読んでもいいかも。


「ArtonelicoII」
あやめぐむ・全3巻・マッグガーデン(ブレイド)
★ ★ ★
上記作品の続編で、こちらはゲーム本編をそのまま漫画化している様子。
話の構造は結構単純で、謎解きを見ても、そんなものか、くらいに思ってしまうのが残念。
ただ、最後の盛り上がりやまとめ方は悪くない印象で、それなりの仕上がりになっていた。
前作が好きだった人なら。


「Ares」
瀬都ナルミ・全3巻・マッグガーデン(ブレイド)

師匠が殺された理由を求めて旅をしていた青年は、師匠が残したらしいアンドロイドを起動させ、主人となってしまう。
序盤からかなり典型的なアンドロイドものの話となっていて、作者の個性が見えないのが辛い。
また、最後は完全な打ち切り仕様で全く完結しておらず、まとめようとした跡も見受けられなかった。
読むならばそれなりの覚悟が必要。


「アロワナ通信」
夢路行・全1巻・スタジオDNA(クレッセント)
★ ★ ★
あるマンションで以前に住んでいた人宛に小包が届く。
それを開けてみると、中から不思議な魚が現れ、部屋の中を泳ぎまわった。
その他、ちょっと不思議な話を集めた短編集。
短めの話が多く収録されているので、読み応えがある。


「暗殺教室」
松井優征・全21巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★ ★
謎の生物が月の7割を破壊し、1年後に地球を滅ぼすと予告した。
しかし、同時にとある進学校の落ちこぼれクラスの担任をするとも言い出した。
政府は殺せんせーと名付けられた生命体を暗殺するようクラスの生徒たちに指示し、同時に様々な暗殺者をクラスに送り込む。
しかし、殺せんせーは先生としては非常に優秀で、クラスの生徒たちは殺せんせーを慕いながらも日々暗殺することを考えるという日常に置かれることになる。
連載初期から落ちこぼれクラスの1年間を描くと決まっていた話で、ジャンプにしては引き延ばしもなくきれいに終わった。展開もそれなりに早い。
殺せんせーを始めクラスの生徒たちにもいろいろと個性があってキャラが立っているため、読んでいて素直に楽しかった。


「アンダンテ」
小花美穂・全3巻・集英社(りぼん)
★ ★
吹奏楽部の部長をしている少女は、一緒に暮らしている天才音楽家として有名な義理の兄に想いを寄せていた。
そこへ両親からの頼みで1人の少女やってきて、同居することになる。兄はその少女と恋に落ちるが、実は兄とその少女は実の兄妹だった。
テーマは最近の少女漫画として目立ってきた近親相姦もので、この手の話は全てパターンが同じなので今後の展開に不安が残る。
作者が好きなので買ってみた本だったが、使い古された手法が多く出てくるのであまり好きになれなかった。
終わり方もいまひとつ。
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