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ラ行-1 [コミックスレビュー]

「タイトル」
作者・既刊数・出版社(掲載誌)

「ライアー×ライアー」
金田一蓮十郎・全10巻・講談社(デザート)
★ ★ ★
ちょっとした遊び心で友人の高校時代の制服を借りて街に出た少女。
そこで偶然義理の弟に出会ってしまうが、他人の空似でごまかす。
しかし、弟はその姿に一目惚れしてしまい、少女に尽くし始める。
一方現実の少女にも大学サークルで彼が出来、奇妙な三角関係が始まる。
少々あり得ない設定ではあるが、少女漫画として割と面白く読める。
2人からのアピールを良心で断りきれない少女の心理描写も割といい感じ。
最後は全ての人間関係を清算して、ハッピーエンドで終わっている。

「雷火」
藤原カムイ・全12巻・スコラ(バーガー)
★ ★ ★
卑弥呼亡きあとの邪馬台国と近隣諸国の物語。
作者が「ドラゴンクエスト列伝ロトの紋章(タ行参照)」と同じだったので買ってみた。
かなりしぶとい敵キャラはいい味を出しているので、とっかえひっかえ敵が入れ替わる漫画よりも好感が持てる。
画面にも迫力があっていいが、キャラが多く、展開が遅めなのと少々内容がわかりにくいのが難点。
ラストはほぼ納得できた。

「ライジングインパクト」
鈴木央・全17巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
世界一の飛ばし屋を目指す少年が、ゴルフを通して成長して行く話。
一度打ち切りになった後で連載が再開し、最後は再び打ち切りになってしまった。
童話的な絵には好感が持て、背景まで全て作者が描いているので、絵にまとまりがある。
ストーリーの終わり間際は一気に話が流れてしまったが、コミックスでキャラの後日談が丁寧に描かれていてよかったので、評価は落とさなかった。

「来世は他人がいい」
小西明日翔・講談社(アフタヌーン)」
★ ★ ★ ★ ★
大阪の極道の跡取り娘が同い年の青年との婚約のため、東京に出てくる。当初青年は婚約者としての跡取り娘に全く興味を示さなかったが、とある事件をきっかけに強烈な執着を見せるようになる。
登場人物たちが強烈な個性を持っており、序盤からかなり引きつけられる。
随所に極道らしさが垣間見える話なので、なんちゃってヤクザが出てくる作品とは一線を画している。
話もしっかり練られている内容で、飽きさせない。
若干絵は人を選ぶかもしれない。

「RAIDEN18」
荒川弘・全1巻・小学館(サンデーGENE-X)
★ ★ ★
死体改造愛好家の少女がいろんな死体をつぎはぎして1体の人造人間を作り上げる。
人の道に外れたことばかりする少女と、妙に常識人な人造人間の話。
テンポよく話が進んでいくので、サクサク楽しく読める。
掲載時期が10年くらいに及んでいるので、普通なら1話と最終話で絵柄に違いが出そうだが、そこまで落差がないので、違和感なく読める。

「LIFE:ERRORS」
綱島志朗・全2巻・エニックス(ガンガンWING)
★ ★
警察で働いていた少女は、1度死んでからゾンビとしてある博士に復活させられる。その後少女は敵から狙われるようになり、ゾンビとして手に入れた新たな力を使って戦っていく。
設定はわりと面白いのだが、画面がごちゃごちゃしていて見にくい部分があるため、作者が伝えたいことが読者まで伝わってこない。
トーンもやや使いすぎ。
最終回は意外性もあって作品の価値を上げていると思ったが、その付近で序盤と無理に関連を持たせた感じもしてしまった。

「ラ・カンパネラ」
渡千枝・全1巻・ぶんか社(ホラーM)
★ ★ ★
母親の期待から逃げ出したいと思っていた少女は、思い切って祖母の田舎を訪れる。
そこで少女は戦中の日本へタイムスリップしてしまう。
表題作もそこそこの出来だが、他に2本収録されているうちの1本「白旗の絆」は源義経を悪、源頼朝を正義とした話で、表題作以上に楽しめた。
全体的にホラー色は薄め。

「ラグナクリムゾン」
小林大樹・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★ ★
竜を狩る狩竜人としてまだ新人の青年と天才だと言われる少女がいた。2人はコンビを組んで竜を狩っていたが、あるとき青年は未来の自分から少女がいずれ竜に殺されると教えられる。その未来を回避するため、未来の自分から力を与えられた青年は少女と別れて別の仲間と共に竜を全滅させるための旅に出る。
転生とも過去のやり直しとも少し違う設定で、序盤こそ未来の知識を使う場面があるが、中盤以降はただひたすら竜と戦う展開になっている。
戦闘シーンは迫力があり、キャラも個性が強いので引き込まれる。
味方の方が悪逆非道だったりするところも面白い。

「ラジアータストーリーズ The Song of RIDLEY」
宮条カルナ・全5巻・スクウェア・エニックス(ガンガンWING)
★ ★ ★ ★
PS2ソフト「ラジアータストーリーズ」のヒロイン・リドリー視点の物語。
ゲームでの妖精編に当たる。
ゲームでは主人公・ジャックの視点で物語が語られていたため、ちょっと違った視点で楽しめる。
同時発売の「The Epic of JACK」と一緒に読むと、なかなか楽しく読めると思う。
また、ゲームでのギャグシーンも多く取り入れられている。
絵は前作よりも進化していて、人の表情が固まって見えなくなった。
終わり方はゲームとは違っていたが、納得できるものだった。

「ラジアータストーリーズ The Epic of JACK」
藤川祐華・全5巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★
PS2ソフト「ラジアータストーリーズ」の主人公・ジャック視点の物語。
ゲームでの人間編に当たる。
こちらはゲームを忠実に漫画化しているような感じで、安心して読める。
また、こちらはシリアスでギャグが少ない。
絵はわりと安定していて読みやすい。
ただ、終わり方はゲームと変えてしまっていて残念。
ゲームと同じく、ジャック編はアンハッピーエンドにしてほしかった。

「Rust Blaster」
枢やな・全1巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★
吸血鬼を討伐するための吸血鬼を育てる学園に所属する少年。
少年には誰もが持っているはずの自分専用の武器を持てずにいた。
全体的にBLの雰囲気が漂い、一応完結しているものの、大団円というわけではなかったのが残念。
また、主人公以外のキャラも結構狙っているキャラが多く、それが気になってしまってまともに読めなかった部分もあった。
話そのものは可もなく不可もなく。
絵には癖があるので、読む人を選ぶ。

「ラズ・メリディアン」
結賀さとる・全6巻・秋田書店(プリンセス)
★ ★ ★
10年前に自分を散々いじめていた男の子が隣の家に帰ってきた。
その男の子がくれた指輪の力で、少女は異世界へと飛ばされる。
結構な王道少女マンガで、絵の力がなかったら恥ずかしくて読めないくらいベタな展開が待っている。
作者が好きな人になら。

「Luck Stealer」
かずはじめ・全10巻・集英社(ジャンプSQ.)
★ ★ ★ ★
素手で人に触れるとその人の運を吸い取ることのできる力を持つ青年。
運を吸い取られた人間は、不慮の事故にあって死んでしまう。
青年は運を溜めることのできない娘のため、その力を利用して裏世界で働いていた。
「MIND ASSASSIN」(マ行参照)を彷彿とさせる作品で、「MIND ASSASSIN」が好きな人なら確実に好きになるだろう、という作りをしている。
過去の作品を知らない人でも、話自体のつながりはないので、面白く読めるはず。
話もきれいに完結していて、読後感もいい。

「RUSH!!」
北条司・全2巻・集英社(ジャンプ)

刑務所に配属された女医と幼なじみの刑事の話。
初期設定とその後の展開が食い違っているのが気になり、終わり方も中途半端。
全体的に見ても面白くなく、完全な打ち切りの終わり方だった。
絵がきれいなだけに残念。

「rubbish!」
時狩秘都・全1巻・エニックス(ステンシル)
★ ★ ★
素行の悪さで魔界を追放になった魔女が500年後ようやく魔界に帰れることになったが、魔界への通行証を渡しに来た者たちは人間界で遊びたいがために魔女に通行証を渡してくれなかった。
1巻完結ではなく、出来れば魔女が魔界に帰るまでを描いて欲しかった。1巻の終わり頃で面白くなってきた、と思えただけに残念。
表題作の他に1本短編が収録されているが、これもなかなか良い作品になっている。

「ラビリンス~迷宮への招待状~」
岡崎瑞生・全1巻・スクウェアエニックス(ステンシル)
★ ★ ★
少数派の富裕層に支配されるスラム街の人々。
そのスラムで育ち、人に心を開かなかった少女は、敵に追われる中で1人の少年に助けられ、次第に心を開いていく。
壮大な話の序章部分だけを語った話で、あまりきれいには完結していない。
話にはそれなりに捻りがあり、悪くはない出来にはなっているが。
絵は安定していて読みやすい。

「ラフィアのリボン」
あいざわ遙・全1巻・集英社(りぼん)

雑貨の好きな女の子は、お気に入りの雑貨のお店でアルバイトをすることになり、そこには雑貨を自分で作っている同い年の男の子がいた。
これ以前の作者の作品は絵がきれいだったので、話がありきたりでもそれなりに読むことができたが、この作品はその絵がダメ。
今時の高校生を描いているせいか、登場人物のほとんどの唇が厚く、口が気になるせいで正面から見たときの鼻の描き方も気になってくる。
あいざわさんの作品だからと買ったが、表紙からして買う気の失せる絵。
ストーリーは作者が雑貨のことを描きたかっただけだと思える。

「ROUGH STONE」
高田慎一郎・全1巻・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★
作者の初期短編集。タイトル作品は漫画賞の入賞作品で、他に3本収録されている。
ストーリーはどれも平均点以上の作品で、作者のファンでなくともそれなりに楽しめる内容。
初期作品なので、髪のツヤベタを見続けると目がチカチカしてきたりするなど、絵の未熟さが少々目立つのが欠点。

「ラブリー百科事典 ~極東フェアリーテイルズ~」
岡野史佳・既刊2巻(立ち消え)・エニックス(ステンシル)
★ ★ ★
父親のリストラで大都会からど田舎に引っ越してきた少女。
そこには様々な妖怪が生息していた。
特にどこが面白いというものはないが、脇役が結構しっかりしていることもあり、読んでみるとそこそこ楽しめる。
元はララで連載されていた作品がステンシルに移籍してきたという経緯があるが、ステンシルが休刊して知ったため、連載自体立ち消えになってしまった。
絵は安定していて読みやすい。

「LOVELESS」
高河ゆん・スタジオDNA(ZEROSUM)
★ ★ ★
死んだ兄の「戦闘機」であったと名乗る青年と共に、兄が死んだ理由を探す少年の物語。
作者らしいというか、独特の世界観の説明がほとんどなく、とにかくストーリーを読んで設定を理解しろ、という読者置き去り方の作品。
それでも読者を引っ張っていけるのは作者の力だろうが、それでもこの作品はある程度読者を選ぶかもしれない。

「ラララ」
金田一蓮十郎・全10巻・スクウェア・エニックス(ヤングガンガン)
★ ★ ★
突然リストラされ、彼女にも振られた青年は、とあるバーで仕事を紹介され、その場で契約書にサインして
しまう。
その契約書は、実は婚姻届で、翌日から2人の奇妙な同居生活が始まる。
割と突拍子もない設定は作者らしいな、というところで結構面白く読めるのだが、話のパターンが、トラブルが起こる→友人に愚痴ってアドバイス貰う→何だかんだで解決、というものが多く、作者の別作品と似たような感じになってしまっているのが残念。
養子を迎え入れてからはちょっと面白くなってくる。
最後はきれいなハッピーエンドになっていた。

「ラルΩグラド」
小畑健・全4巻・集英社(ジャンプ)

Xbox360ソフト「ブルードラゴン」の番外編のような作品。
主人公はバカではないが、読んでいて不快感を覚えるような展開が多い。絵は上手いのだが、それが最大限発揮されているようにはとても見えなかった。
一応完結したものの、原作者の独りよがりが目立って、とても評価できないな、と思ってしまった。

「ラングリッサーIII」
酒井サユリ・全2巻・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★
SSソフト「ラングリッサーIII」を漫画化した作品。
ゲームはSLGだが、漫画では戦闘シーンがかなり省かれているものと思われる。
大容量のゲームをコミック2冊にまとめるのだから無理もないかもしれないが、もう少し軍隊戦を描いて欲しかった。
絵はゲームイラストに近く、見やすくてきれいなのでよい。

「ランチタイムがはじまる」
樹原ちさと・全1巻・集英社(りぼん)
★ ★ ★ ★
ハーフの子供を持つ男性家庭科教師の、様々な赴任先での事件などが描かれた話。
男性の家庭科教師という設定が珍しく、かなり面白く読むことが出来るストーリーで、もう少し続いてもよかったのではないかと思える。

「Landreaall」
おがきちか・スタジオDNA(ゼロサム)
★ ★ ★
王国の端の小さな領主の子供として平和に暮らしていた少年。
彼は家の近くにある歌う樹の主である少女に恋をしていた。
その少女はその場所で竜を封印していたが、少女の心が人に近くなったため、封印の力は弱くなってしまう。
その封印を再び施すため、少年は妹と共に旅立つ。
全体的にやわらかい雰囲気があって、話もそこそこ面白い。
王道ファンタジーが好きな人なら楽しめる。
王国での話が終わると学園での話に入るので、そこでストーリーギャップに少し戸惑うが、話としては変わらず面白い。

「嵐雪記」
片山愁・全10巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★
血は繋がらなくとも実の兄弟のように育った少年たち。
その2人の育った家で守られてきた刀を、あるとき兄が母親を殺して持ち出してしまった。
弟は再び刀を封印するために兄の後を追う。
非常に話を作りなれている感じがして、全編通して安心して読める。ただし、序盤からキャラが多いので「ついて来られる人だけついてきて」という雰囲気もある。
また、話の進むペースが非常に遅い。
絵が好みなら。

「らんま1/2」
高橋留美子・全38巻・小学館(サンデー)
★ ★ ★
水を被ると女の子になってしまう男の子と、その男の子の許嫁にされてしまった女の子、さらにいろいろなサブキャラなどと繰り広げられるシリアスとギャグの中間のような作品。
かなりのサブキャラが登場するが、そのどれもがちゃんと描き分けられていて個性が強いのはさすが。ストーリーもよくまとまってはいるが、終わり方は予想がついてしまい残念。

「ランメルモールの少年騎兵隊」
夏西七・全3巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★
演劇部に所属する6人の少年たちは、有名な戯曲家が主催する船上オーディションに招かれる。
しかし、そこに待っていたのは優勝者しか生き残れない地獄のオーディションだった。
序盤から登場人物が多く、把握するのが大変なのに、話の進むペースが遅いのでとっつきにくい。
ただし、最後は打ち切りだったのが、最終巻のみ話の進むペースが異様に早い。
絵もかなり暗い雰囲気で読みにくい部分もあり、読むのに根気がいる。
話はある意味バッドエンドではあるが、この作品ならこういう終わり方もありかな、とは思えた。

「RUNRUNブラザーズ」
川本祐太郎・全2巻・エニックス(ギャグ王)
★ ★ ★
謎の怪盗「RUNRUNブラザーズ」兄弟の話。
なかなか面白く読ませてくれる作品だが、終わり方はありきたりで残念。
もう少し続いてもよかったと思える作品でもある。
絵はすっきりとしていて見やすいのでよい。

「リアリスの私写真」
和泉なぎさ・全1巻・スクウェア・エニックス(ガンガンWING)
★ ★ ★ ★
写真を撮ることが趣味のロボット・リアリス。
リアリスは毎日いろんな写真を撮り続けていたが、ゼンマイが切れてしまうと全ての記憶をなくしてしまうロボットだった。
短期集中連載作品だった作品だけに、謎解きは最後まできれいに出来てはいない。
しかし、ある程度想像できるところまでは答えが示されていて、終わり方も悪くなかったのでこの評価。
将来性に期待できる作品だった。

「リアル」
井上雄彦・集英社(ヤングジャンプ)
★ ★ ★ ★
バスケ部から孤立し、交通事故を起こして高校を退学した少年は、ある日車椅子でバスケをする少年と出会い、再びバスケを始める。
「SLAM DUNK」(サ行参照)とはまた違った車椅子バスケの世界が舞台だが、その世界の雰囲気がよく伝わってきて引き込まれる。
また、「SLAM DUNK」は熱血系のバスケ部の話だったが、こちらは遊び感覚でバスケをやっているバスケ部の話で、真面目に部活をしている人が仲間外れにされる、という一部のよくある現実が上手く表現されていて、思わずうなずいてしまうこともあった。
絵に関しては「SLAM DUNK」で実証済みなので特に問題無し。
話の進むペースが非常に遅いのが残念。

「理系の人々」
よしたに・全6巻・中経出版
★ ★ ★ ★
理系によくある日常を綴った1P漫画。
理系の人が読めばあるあるネタとして楽しめる。
多分、文系の人が読んでも楽しめるはず。
絵は親しみやすくて読みやすい。
描き下ろしが多めなのもよい。

「リセット」
筒井哲也・全1巻・スクウェア・エニックス(ヤングガンガン)
★ ★ ★ ★
プレイヤーが相次いで自殺をしてしまうネットゲーム。
そのゲームで夫を失った女性は、自らもネットゲームに入り込み、夫の死の謎を探ることにする。
1巻できれいに完結していて、ネットゲームもある程度現実感をもって見ることができる。
読後感もよい。

「リピートアフターミー」
ヤマモトマナブ・全2巻・マッグガーデン(ブレイド)
★ ★ ★ ★ ★
人助けが生き甲斐の女子高生がコンビニ強盗によって殺されそうになった瞬間、直前に助けた神様の力で同じ日を10回繰り返すことになる。
とにかく全てが伏線といってもいいくらいで、モブだと思っていた人が後半のキーパーソンだったり、何気ないセリフが最後の最後で活きてきたりする。
1回読んだ後でもう1度最初から読むといろいろビックリする。
ここまできれいなタイムリープものも珍しいと思う。

「リベラメンテ」
鎌谷悠樹・全1巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★
作者の初期作品集で、全8本の読み切りが掲載されている。
まだ作者の力があまりなかった頃のもので、特にお勧めの短編もないので、作者が好きな人以外には特にお勧めできない。
絵も荒い。

「龍とカメレオン」
石山諒・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★ ★ ★
一度短期打ち切りを経験した後人気漫画家となった青年と、画風からストーリーの癖から全てコピーすることのできる新人漫画家の体が入れ替わってしまう。人気漫画家から新人漫画家に戻ってしまった青年は、マンガへの情熱をそのままに再び連載を獲得するために立ち上がる。
とにかく全編通じて熱い作品。話にものすごく吸引力がある。
作者自身が週刊誌で打ち切りになった経験があるからか、打ち切りが決定している作品の制作現場の空気とか、週刊連載を続けていると発生するあるあるとか、その辺りのリアリティがよく伝わってくる。

「リューシカ・リューシカ」
安倍吉俊・全10巻・スクウェア・エニックス(ガンガンONLINE)
★ ★ ★ ★ ★
様々なことに空想をめぐらす少女・リューシカ。
リューシカから見る大冒険である日常を描いたほのぼの作品。
全編フルカラーなので定価が高めでページ数が少ないことにちょっとためらってしまうかもしれないが、作品の出来はかなりいい。
日常のほのぼの系が好きな人には特にお勧めで、読んでいるとリューシカのかわいらしさに癒される。

「竜の花嫁お断り」
イロノ・Gファンタジー(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★
竜の血を引いているためそこまで強くはないものの特殊な力を持つ少女が、幼馴染の青年を助けるため封印されていた竜を解き放ってしまう。竜は青年の体に取り憑き、少女に全ての封印を解くよう要求してくる。
一見すると和風ファンタジーだが、実際は西洋の妖怪的なものも割と出てくる。
話としては割と王道な感じで、やや個性に乏しい。

「緑野」
夢路行・全1巻・スタジオDNA(ぶ~け)
★ ★
荒れ果てた大地で暮らす少年の前に、空から1人の少女が降ってくる。
その少女は遭難した宇宙船の乗組員で、緑の大地を夢見ていた。
作者の初期作品集で、今はもう見ることのなくなったSF作品が集まっている。初期作品集だけに絵に安定感がなく、古臭い感じもするが、内容的には悪くない。

「リリアとトレイズ」
晴瀬ひろき・全2巻・メディアワークス(シルフ)
★ ★ ★
同名タイトルの小説のコミカライズ。
「アリソン」(ア行参照)と同時発売された本作だが、時代的にアリソンの子供世代の話で、いきなりアリソンのネタバレもあるところに注意したい。
原作を知らないのであれば、原作でも漫画でも「アリソン」の最初のエピソードが終わるところまで、可能なら全3エピソード読んでおきたい。
話自体は非常に上手くコミカライズされており、読みやすい。
話の進むペースも早いので、サクサク必要なところだけ読めるのがいい。

「リリムキッス」
河下水希・全2巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
おかしな小ビンのついたペンダントを拾った少年が、それを開けてみると中から悪魔のリリムが現れた。
リリムはキスで男性から生気を吸い取る悪魔だった。
ある意味少年漫画の王道を行くラブコメだが、絵がかなり上手いので面白く読める。
連載が長続きしなかったのは残念だが、打ち切りものにしては最後が上手くまとまっていてよい。
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