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ワ行 [コミックスレビュー]

「タイトル」
作者・既刊数・出版社(掲載誌)

「わ!」
小島あきら・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★ ★
とある高校での日常を描いた4コマ作品。
誰が誰を好きかが円環状になっているというのが話のメインではあるが、お勧めは「ブレイク」シリーズ。
世の中のちょっとしたことにツッコミを入れたりしていて、面白く読める。
1Pの1本の割合で掲載されているので、サクサク読める。
もっと長く続けることもできたと思うが、3巻できれいに終わった。
終わり方も悪くはない感じだったし、ワンパターンやネタ切れになる前に終わってくれてよかった。

「WORKING!!」
高津カリノ・全13巻・スクウェア・エニックス(ヤングガンガン)
★ ★ ★ ★
北海道の片隅にあるファミリーレストラン。
そこで働く人たちの日常を綴った4コマ漫画。
キャラたちの個性が強く、わりと面白く読める。
キャラたちの掛け合いも面白い。
序盤の絵はまだ不安定なところがあるが、気にならないレベル。
終盤はかなり登場人物が増えたが、全ての人間関係に決着をつけて終わっているので、読後感はよい。

「WaqWaq」
藤崎竜・全4巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
黒い血を持つ人間と、機械が人を襲う世界。
そこで人を守ることを生業とする防人の少年は、あるとき赤い血を持つ神様と言われる少女と出会う。
作者の持つファンタジーの世界感がいいのだが、設定が平凡で絵もやや読みにくく、話には入りにくい。
さほど長い話ではないので、話そのものを引っ張っていないところには好感。

「WORLDS」
藤崎竜・全1巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
少年が今まで過ごしてきた毎日が実は夢で、少年は夢とは別の世界で暮らしていかなければならなくなる。
藤崎さんの初期作品の短編集なので、絵がまだまだ見にくい。
どれもいい話であるとは思うのだが。

「WORLDEND FAIRYTALE」
箱田真紀・全4巻・エニックス(ガンガンWING)
★ ★ ★
失踪した兄を捜してある学園に転校してきた少年は、そこで夢の中に出てきた少女とよく似た少女に出会う。そして、その少女は「ワールドエンド」と呼ばれる場所で謎の敵と戦っていた。
作者なりに個性的なキャラを出しているようだが、全体的にキャラが弱い印象を受ける。キャラが立っていると思えるのは「深海まなか」だけ。
ストーリーは現時点では何の解決もないままで、かなりの序盤と思われる。続編を意識した終わり方になっているが、続編は期待できそうもない。
絵は柔らかい雰囲気があってよい。

「WILD ARMS the 4th Detonator」
CHIHIRO・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガンWING)

同名タイトルのPS2ソフトを漫画化した作品。
ほぼ忠実にゲームの内容を漫画化しているが、どうしても絵の不安定さが目に付いてしまう。
なんとかゲームの絵に似せようとしているのはわかるが、全体的にキャラが幼い。
ゲームが好きな人にはちょっと辛いかも。
話もかなり中途半端なところで終わっていて、ゲームで言うところの中盤くらいで打ち切り。
ちなみに、オープニングが変わる前の状態。
ゲームを知っている人も知らない人、読まない方が賢明。

「WILD ADAPTER」
峰倉かずや・既刊7巻・一迅社(Chara)
★ ★ ★ ★
何事にも興味がなさそうで好奇心が強い、そんなつかみ所のない青年が、ある日人を獣化させる新種のドラッグ「W・A」に汚染された青年を拾う。
1巻毎に話が区切られていて、話は非常に面白いが、第一部完のようなところで続きが出ていない。
作者の病気のこともあるので、再開は難しいかも。

「WILD HALF」
浅見裕子・全17巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
言葉を話し、飼い主の情で人型に変身できる犬と飼い主の物語。それなりに面白いとは思うのだが、都合のいい展開が目立つ。
最後の方は物語の謎や中途半端な男女関係を一気に解消させているので、急いで終わらせた雰囲気が残ってよくない。また、コミックス最後の夢オチ部分はない方がよかった。
絵はまあまあ見やすいのでよい。
コミックスのおまけページは面白い。

「わくわくぷよぷよダンジョン」
魔神ぐり子・全3巻・エニックス(Gファンタジー)
★ ★
同名タイトルのゲームソフトを漫画化した作品。
ゲームを知らなくても楽しく読めるし、笑えるポイントも多い。妄想が暴走するところや、漫才のように掛け合いがあるところがいい。
絵もシリアスとギャグを上手く描き分けている。
ただ、全体的に画面がうるさいので、面白いながらも読んでいて疲れるところがある。
また、作者急病のためとんでもないところで話が切れており、何の解決もないまま終わっている。
買うのであればそれなりの覚悟を。

「忘れられない」
谷川史子・全1巻・集英社(コーラス)
★ ★ ★
1年の内1日だけ1人でどこかへ出かけていく母。
その母が今年は家に帰ってこなかった。父は心配するなというが、不安になった女性は母を探しに出かける。
その他3本の短編が収録されており、やや悲恋物が多い。
その分、結末が都合のいい感じがしなく、面白く読めた。

「わたしが消えた!」
渡千枝・全1巻・講談社(フレンド)
★ ★ ★ ★
高校受験に不安を抱いていた少女が、受験当日にバスの事故に巻き込まれたことで現実世界とよく似た自分の存在しない別世界へ迷い込んでしまう。
これぞホラー漫画のお手本、というのが表題作。
他にも質のいい作品が集まっている。

「私たちの幸せな時間」
佐原ミズ・全1巻・新潮社(コミックバンチ)
★ ★ ★ ★
無差別殺人で死刑囚となった青年と自殺未遂を繰り返す元ピアニストの心の交流を描いた作品。
内面の掘り下げがすばらしい作品で、読み進むごとに引きつけられる。
結末は大体予想できてしまうのだが、それでも吸引力はかなりのもので、最後は胸が締め付けられる。

「私のおウチはHON屋さん」
横山知生・全8巻・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★ ★
実家がエロ本専門店だという小学5年生の女の子の物語。
ありそうでなかった町の小さなエロ本専門店を扱った話で、切り口がなかなか面白い。
ややツッコミ所はあるものの、割と面白く読める。
珍しい設定の話を求めている人にお勧め。
最後も割と話がきれいにまとまっており、マンネリ化する前に話を終わらせたのはよかった。

「私のカエル様」
川島雄輝・全2巻・集英社(ジャンプ)
★ ★
ロボットが狂暴化して人を廃絶しようとしている世界での、剣を持つと性格の変わるカエルロボットの物語。
童話的雰囲気のある絵でストーリーもまあまあよいのだが、謎を残して中途半端に終わっている。
打ち切り作品の悲しいところ。

「わたしの狼さん。」
藤原ここあ・全1巻・エニックス(ガンガンWING)
★ ★
自称勇者の少女と、その少女が好きな魔王の物語。
設定がやや狙った感じはするものの、話は悪くない。ただ、少女と魔王の出会いが描かれなかったのでいきなり少女にベタ惚れしている魔王に違和感があった。
絵は全体的に人物の線が細いが、すっきりとしていて見やすい。
この作品の完結編という位置付けでもある「Dear」(タ行参照)は必見。

「わたしの狼さん。 THE  OTHER SIDE OF LYCANTHROPE」
藤原ここあ・全1巻・エニックス(ガンガンWING)
★ ★
上記作品の続編で、主人公が入れ替わった作品。魔王の片腕的な存在の少女が主人公。
前作とはまた別の部分で狙ったところを感じた作品ではあったが、着実にレベルアップしていることも感じられ、前作より評価はやや高め。
前作を知っている人限定の作品であるため、この作品だけを購入するのはお勧めできない。

「わたしの幸せな結婚」
高坂りと・スクウェア・エニックス(ガンガンONLINE)
★ ★ ★ ★
政略結婚の末に生まれた少女は、母親が死んで後妻がやって来てその娘が誕生すると、家庭内で虐待されて使用人以下の生活を強いられる。厄介払いとして父親に勝手に結婚が決められてしまうが、嫁ぎ先でひた向きに暮らしていると、次第に大切に扱われるようになっていく。
主人公の自己肯定感の低さにイライラしてしまう部分はあるが、主人公が幸せを手に入れ、いじめていた人たちが落ちていく姿を見るのは、単純に読んでいてスカッとする。
絵もいい感じに儚げなので、話の雰囲気と合っていてよい。

「わたしの好きなひと」
CLAMP・全1巻・角川書店(ロゼ)
★ ★
大人の女性の恋愛模様をオムニバス描いてあり、その後にCLAMPメンバーの大川さんのエッセイが収録されている作品集。
絵は猫井さんの作画で文句ないのだが、話の内容が少女漫画過ぎていてあまり合わなかった。

「私の救世主(メシア)さま」
水無月すう・全13巻・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★
内気な少年の元に1人の少女が現れ、少年のことを自分たちの救世主だと告げ、1冊の本を手渡す。
少年はその本を携え、異世界へと旅立っていく。
序盤は学園恋愛ものかと思ったのだが、実際は異世界ファンタジー。
序盤はあまり好きになれなかったが、ファンタジー色が強くなったところでなかなかいいと思えてきた。
絵は少女漫画チックだが読みやすく、化け物がちゃんと描けているところに好感。
主人公側がかなり弱く見えるのと、中盤以降は味方がずっと満身創痍なのが気になった。

「ワルサースルー」
たかなし霧香・全2巻・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★
世界征服を狙い、日々悪行にせいを出す組織のギャグ漫画。
面白い話とそうでもない話の差が大きいが、笑えるところは本当に声に出して笑ってしまう。
リアクションの大きい絵も、笑える要素のひとつ。
全編通してなかなか面白かったが、終わり方はギャグマンガの基本で、評価を上げるまでにはならなかった。

「湾岸二課」
藤川祐華・全2巻・スクウェア・エニックス(ガンガンWING)
★ ★
火災によって今は廃墟となった湾岸地区。そこは犯罪の温床でもあり、謎のウィルス感染者が集められ処理される場所でもあった。
その処理を担当する湾岸二課に1人の少年が配属される。
アクションシーンはそこそこ描けているものの、キャラも含めて設定がどこかで見たことあるものばかりで、いまひとつ個性が感じられない作品。
湾岸二課のメンバーが10代ばかりとか、敵も同じくらいという設定など、説得力のない設定が多いのも気になる。
最後は打ち切りで、一応まとめているものの、少し辛い。

「ワンダフルワールド」
たかなし霧香・全4巻・エニックス(ガンガンWING)
★ ★ ★
中学、高校などを舞台にしたギャグ4コマ。
ギャグのテンポがよく、オチがよく効いている作品が多くて、序盤はなかなかの出来。
しかし、回が進むごとにマンネリ化が激しく、最後は初期の頃ほど楽しめなかった。
絵はまだ未熟なところがあるが、ギャグ4コマなのであまり気にならない。

「わんぱぐ!」
樒屋涼・全2巻・マッグガーデン(ブレイド)
★ ★ ★ ★
生後間もないパグを飼うことになった少女は、何も知らない状態から少しずつパグのことを学び、パグと生活する楽しさを日々満喫する。
作者がパグを飼っているということもあって、話にリアリティがあってよい。
それでいて動物エッセイとは違い、あくまでフィクションの世界の話なので、主人公が親バカでも気にならない。
絵もかわいらしくてよい。
話としてもっと続いてもよかったのだが、途中で終わってしまって残念。
そこまで打ち切りっぽい終わり方ではなかったが。

「ONE PIECE」
尾田栄一郎・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
海賊王を目指すカナヅチの少年と仲間たちの物語。
第1回目が感動できる。その勢いでそれ以後も楽しんで読むことができる。
中盤以降は絵の描き込みが激しくなりちょっと読みにくくなってしまうが、全編通して話の骨格がきちんとしていて伏線が豊富に張られ、しっかり回収されるところなど、読み応えがある。
絵柄はデフォルメが多いが、すっきりとしていて見やすい。

「ONE PIECE エピソード エース」
Boichi・全2巻・集英社(ワンピースマガジン)
★ ★ ★ ★
「ONE PIECE」(上記参照)の登場人物・エースのスピンオフ作品。
1人で海に出た後、白ひげの部下になるまでの過程が描かれている。
絵と話に「ONE PIECE」に対する並々ならぬ情熱が感じられる作品で、全編通して熱い。
本編を補完する内容になっているので、「ONE PIECE」が好きなら読んで損はしない。

「んぐるわ会報」
高尾じんぐ・全4巻・スクウェア・エニックス(ヤングガンガン)
★ ★ ★ ★
とある学校の生徒会メンバーの日常を描いた作品。
生徒会メンバーにはそれぞれ個性があり、なかなかおもしろく読める。
特にやる気のなさそうな会長と、いじられ役の松戸がいいキャラをしている。
人気があったためか会長を1年留年させる形で連載は続いたが、その後無事卒業の段階できれいに話は終わった。
終わるべき時に終わった良作。
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味覚屋

コメントがすっかり遅くなってしまいましたが、MINERVAさんアーカイブお疲れ様です。
加筆するたび記事の順番が変わると見づらくなってしまうので、50音順のインデックスページを作ると良いと思います。それと、サイト時代に載っていたレビューの基準やエニックス系の作品が好きな理由の文章も良かったのでここにも掲載していただけませんでしょうか。
by 味覚屋 (2022-05-27 19:10) 

minerva

作業が遅れてしまいましたが、インデックスは確かにあった方がいいな、と思ったので作成しました。
コミックスレビューを更新する度にトップに来るようにしていこうと思います。

レビュー基準の話は記念企画のエッセイが一通り更新し終わったら追加します。
by minerva (2022-08-16 14:14) 

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