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タ行-2 [コミックスレビュー]

「タイトル」
作者・既刊数・出版社(掲載誌)

「調律葬交 Zyklus;CODE」
片桐いくみ・全3巻・一迅社(WARD)
★ ★ ★
楽器が人型であり、人格もあるが、人に演奏してもらわないと楽器として機能しない世界。
その世界でも、演奏に参加した歴史を持たないオルガン。
そのオルガン型の楽器の少女が主人公の物語。
世界観が結構特殊なので、とっつきにくいところがあるが、珍しい設定が好きな人にはお勧め。
「Are you Alice?」(ア行参照)の原作・作画コンビの作品で、中途半端に終わることはないと思われたが、雑誌休刊に伴い最後のまとまりはそこまでよくないまま終わってしまった。
絵は非常にきれい。

「TWIN SIGNAL」
大清水さち・全19巻・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★
ある男の子のくしゃみで変形してしまうロボットとその男の子や他のロボットたちで繰り広げる、ギャグありシリアスありの話。
登場人物は、人間よりもロボットの方が多い。
最初の方はほのぼのしたストーリーだけでそれほど面白くなかったが、ロボット博覧会編辺りから格段に面白くなった。
最後はやや急ぎ足だったが、きれいに完結。納得の終わり方だった。

「TWIN SIGNAL外伝 呪われし電脳神」
大清水さち・全2巻・エニックス(ガンガンWING)
★ ★ ★
上記作品の外伝。
時代的には21年前の話になっている。
外伝として読む分には楽しめるが、これだけを単独で読むには設定がわかっていないと無理がある。
ギャグは一切なく、シリアスで通してある。
上記作品のエピローグも含まれているので、上記作品を持っているなら買って損はしない。

「ツキとおたから」
渡真仁・全4巻・一迅社(REX)

祖母の希望で東京に上京したツキとツルギ。
2人は物の怪の宿る品の最高峰・天原御物を探していた。
設定が少々込み入っていて、本編でキッチリ説明されるまではいまひとつ要領を得ない。
また、展開が結構都合よく見えてしまうのもマイナス。
最後は完全な打ち切り仕様と、全く迫力のないバトル展開が続いてかなりげんなりした。
絵は読みやすくてかわいらしいのだが……

「月の小径」
夢路行・全1巻・スタジオDNA(クレッセント)
★ ★ ★
夜に海辺の道を走っていた少年は、突然謎の巨大生物に襲われる。
その他、ちょっと不思議な話を集めた短編集。
登場人物のほとんどが男性で、男の子2人が主役の話が多い。そのためか、見る人が見るとBL系に見えてしまうかもしれない。
それを省いてもいい作品ではあるが。

「月巫祝のシャシャ」
椎隆子・全2巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★
一族の宝である経典を持って大僧殿にやってきた少年は、自分のミスで経典をボロボロにしてしまう。
それを修復することの条件として、少年は歌によって人を癒せる巫祝という少年の護衛をすることになる。
話の進むペースがかなりゆっくりなので、話がどこへ向かっているかがわかりにくい。
また、僧侶の世界観を使っているせいか、この作品に現代文明の描写があると違和感が出てきて、それに慣れるまで結構時間がかかった。
話としては2巻で終わっているが、打ち切りの感じが強く、一応まとめただけ、という感じにも見えてしまった。

「月夜のヒロイン」
大橋薫・全1巻・角川書店(あすか)
★ ★ ★
学校一の美女であるのに、狼女であるがために腕力が強く彼氏が全くできない女の子の話。
しかし、すぐ近くにはその女の子のことを理解してくれる男の子がいる。
特に可もなく不可もなくではあるが、安心して読み進められる。
巻末にある話は、いじめ問題を扱ったものでいい作品。

「つばめ組においでよ!」
浦川まさる・全1巻・集英社(りぼん)
★ ★ ★
大財閥の御曹司のいる私立学校に転校してきた気の強い女の子・つばめ。
その女の子が御曹司の親衛隊がいる前で彼をひっぱたいてしまうが、彼からはいきなり告白される。
1巻完結のために連載された作品のようで、伏線がしっかりしている。
最後の方にある唐突な展開も、伏線を理解していれば、それほど意外には感じない。
ただ、ラストはそれほど納得できなかった。

「手」
渡千枝・全1巻・講談社(フレンド)
★ ★ ★ ★
ある日届けられたりんごの箱の中に、腐りかけた人間の手首が入っていた。
慌てて警察に届けるが、警察が中を確かめると手首は消えていた。
その日から、リンゴを送られた家族は謎の手首に襲われるようになる。
タイトルになっている話の他にも2話収録されているが、そちらも面白いので評価を高くした。
絵で恐怖感を十分煽ってくれるので、面白く読める。

「dear」
藤原ここあ・全12巻・エニックス(ガンガンWING)
★ ★ ★ ★
人でも魔物でもない魔狼の最後の生き残りの少女が、かつてその力で不老不死にした少年と再会し、一緒に暮らすことなる。
「わたしの狼さん」(ワ行参照)の続編的な意味合いのある作品だが、単独でも読める。
「わたしの狼さん」に比べて設定などがしっかりしており、絵も上達している。
中盤で少し中だるみがあったが、最後の盛り上げはよかった。
話もきれいに完結している。

「Dear Emily...~da capo~」
瑚澄遊智・既刊2巻(立ち消え)・アスキー・メディアワークス(電撃ジャパン)
★ ★ ★ ★
孤児として施設で育ち、独り立ちしてお金持ちの家でメイドとして働くことになった少女。
少女はいろいろとドジをしつつも、懸命に仕事をこなしていた。
よくあるドジなメイドの話とはちょっと違っていて、癒し系の話になっている。
絵がデッサン風で描ききれていないように見えるのは、好みによる。
なお、最初に一迅社から出版されたものを再販して続編が続いていくような形になったが、残念ながら途中で連載が立ち消えになってしまった。

「DearS」
PEACH-PIT・全8巻・メディアワークス(コミックガオ)
★ ★ ★
地球に不時着した宇宙船に乗っていた人型生命・ディアーズ。
彼らは人との共存を望み、人と生活するようになる。
しかし、ディアーズの中で欠陥品として凍結されていた少女が事故によって1人の少年に拾われ、一緒に暮らすようになる。
美少女同居物として王道を行く話ではあるが、話のそこかしこに設定を工夫していると思われるところがあるので、あまり抵抗感はなかった。
ちょっと引っ張りすぎなところはあったが、わりとキッチリ完結していたので、最終的には評価を上げた。
絵はすっきりしていて読みやすい。

「DEAR BOYS」
八神ひろき・全23巻・講談社(月刊マガジン)
★ ★ ★
バスケットの超名門高校の男子バスケット部キャプテンが、男子バスケットでは無名の高校に転校してくる。
しかし、その高校のバスケット部では問題が起こっており、部員も4人しかいなかった。
バスケ漫画なのに絵が繊細で、作者のこだわりがコミックスから強く伝わってくる作品。
しかし、ストーリーにはやや無理があるように感じられるし、バスケットの試合では1つ1つの動作が派手に描きすぎているようにも見える。
さらに、驚いたときの顔は驚きすぎに見えなくもない。
漫画特有のデフォルメだと言われてしまえばそれまでだが。
話はキリのいいところで終わっているが、続編を読むのが前提。

「DEAR BOYS THE EARLY DAYS」
八神ひろき・全1巻・講談社(月刊マガジン)
★ ★ ★
上記作品の後に描かれた、主人公のチームメイトたちの中学時代の話。
全体的にいい作品に仕上がっているのだが、その後1年でいろいろあったにしろ、性格が全く違うキャラがいるのは少々納得できない部分がある。

「DEAR BOYS ACT2」
八神ひろき・全30巻・講談社(月刊マガジン)
★ ★ ★ ★
上記作品「DEAR BOYS」の続編。
絵が最初からすっきりとしているので読みやすい。
オーバーアクションな表現も減って好感が持てる。
ただ、キャラの髪型が変わったり、新キャラが最初から大量に登場するので人物把握が大変。
最後はインターハイ準決勝突入前で終わっているので、ACT3まで読むのが前提。

「DEAR BOYS ACT3」
八神ひろき・全21巻・講談社(月刊マガジン)
★ ★ ★ ★
上記作品「DEAR BOYS ACT2」の続編。
インターハイ準決勝からスタートしているので、タイトルが変わっただけで内容はそのまま繋がっている。
なので、前作までを知っていないと話が把握できない。
インターハイ終了までキッチリ描かれているが、全3試合を21巻使って描いているので、とにかく展開が遅い。

「Diabolo」
楠桂&大橋薫・全3巻・集英社(クリムゾン)
★ ★ ★
幼い頃、妹を誤って生贄に捧げて悪魔の力を手に入れてしまった2人の少年が、行方不明になった(生き返った)妹を捜しながら悪魔と戦っていく。
読み切り型の話が続き、各話でどんでん返しがあって面白い。
ただ、設定が楠さんが以前連載していた「鬼切丸」(ア行参照)と似ているので、どうしても自己模倣に見えてしまう。それが残念。

「Drc2」
楓月誠・全3巻・マッグガーデン(ブレイド)
★ ★
聖剣を扱えたり、手からビームが出たり、睨むだけで人が殺せたり、といういわゆる中二病の妄想が現実で再現可能になる病気が流行し始めた。
その病気を治療するための組織の物語。
作中に出てくる中二病は、あるあるな感じでそのチョイスが面白い。
その妄想が打ち砕かれていく過程は単純に面白く、読んでいて爽快感がある。
ただ、少し人を選ぶかもしれない。
ネットとかを見ている人の方が話に入りやすいかも。
しかしながら、話は主要キャラの紹介が終わらないうちに打ち切りとなってしまった。
さすがに3巻使ってキャラ紹介が終わらないというのは、序盤が長すぎた。

「DNA2」
桂正和・全5巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
人口過剰のため子供を2人以上産んだり産ませたりすると死刑になる未来において、100人の女性に1人ずつ子供を産ませたメガプレイボーイの男性の遺伝子を消すため、未来から1人の少女が現代にやってくる。
しかし、その少女は間違ってその男性にメガプレイボーイになるための遺伝子を打ち込んでしまった。
連載終了後にアニメ化されたという珍しい作品。
アニメでは終盤のストーリーや原作で核になっているエピソードは省かれていたので残念だった。
原作のストーリー終盤では、序盤のエピソードとの矛盾をどうにかごまかしているという感じがしないでもない。
単行本ではラストエピソードが書き下ろされて、まあ納得のいくラストにはなったが、いまひとつ。
絵は文句なくきれいなのだが。

「D.Gray-man」
星野桂・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
人間の絶望に漬け込んで人を襲う悪魔と、その悪魔を倒すことを生業とするエクソシストの戦いの物語。
設定はオーソドックスで絵がきれいなので、それなりに楽しめる内容。
キャラの個性は少々薄いが、キャラがわからなくなるほどではない。

「TKman」
柴田亜美・全2巻・小学館(スピリッツ)

小室哲也を漫画の主人公にして、雑誌で本当にオーディションを行って歌手デビューさせようという企画のもとに作られた作品。
作者が好きだったので買ってみたのだが、恐ろしいまでにつまらなかった。
もともと漫画雑誌を読んでいる読者の中から歌手を捜そうという企画自体間違っていたと思うし、ギャグもつまらなかった。

「D・ドロップス」
椎名・全3巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★
魔法使いの父を持つ少女は、魔法の力で女の子らしくなることを願う。
しかし、その反動で男の姿になってしまい、以降水分を補給すると男に、涙を流すと女になるようになってしまう。
魔法の話と学校生活が半々くらいで、割とバランスのいい作品。
絵はちょっと人を選ぶが、慣れるとなかなかいい感じになる。
ただ、最後は打ち切りだったのか、かなり少女漫画に偏った展開になり、残念。
ハッピーエンドとなってはいるのだが。

「Dの封印」
楠桂・全1巻・集英社(マーガレット)
★ ★
奇跡がつきまとう、と言われた少女は17歳の誕生日に機械仕掛けの青年と出会う。
それなりに読ませてくれる話だが、最後は都合がよすぎる。
また、コミックスの作りで、雑誌では広告などが載っている1/4スペースに先のストーリーをバラしてしまうコメントが書かれている個所が幾つもあった。雑誌で読んでいない人のことも考えて掲載してほしかった。

「テイルズ オブ エターニア」
小池陽子・全9巻・エニックス(ガンガンWING)
★ ★
同名タイトルのPSソフトを漫画化した作品。
実際ゲームをプレイしていないのでどれだけゲームに忠実なのかはわからないが、かなりゲームをベースにしていることがわかるストーリー展開になっている。
ゲームに忠実であるだろうことはいいが、マンガになったことのよさというものもまた感じられない。
完結までほぼ忠実に原作をなぞったせいか、無駄に長く感じるのが残念。もっとまとめてほしかった。
絵に関してはペン慣れしている線ではあるが、全体的に見ると不安定。
戦闘シーンに迫力がなかったのも残念。

「テイルズ オブ シンフォニア」
壱村仁・全5巻・マッグガーデン(ブレイド)
★ ★ ★
同名タイトルのゲームソフトを漫画化した作品。
序盤は話の進むペースが非常に速く、ゲームを知らないとまずついていけない。後半はややペースダウンして、わりといいペースで最終回を迎えた。
ゲームを知っていると、かなりゲームに忠実に漫画化されているのがわかるで、それなりに面白く読める。
絵は原作の絵にやや近いながらも、全体的に見ると不安定。
ゲームのコミカライズとしては及第点に達しているので、ゲームを知っているなら読んでみてもいいかもしれない。

「テイルズ オブ シンフォニア EX」
壱村仁・全1巻・マッグガーデン(マサムネ)
★ ★ ★
上記作品の外伝。
ゲームにあるエピソードを抽出しているものもあり、完全オリジナルのものもある。
このエピソードはゲームのこの辺りのエピソードだ、というのを知っていないと、話の流れに違和感を覚えてしまうので、読むならゲームと上記作品をを知っている人限定。
アンソロジー的な位置付けかもしれない。

「テイルズ オブ デスティニー」
くおん摩緒・全5巻・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★ ★
同名タイトルのPSソフトを漫画化した作品。
ストーリーはほぼゲームに忠実で、しかもゲームで説得力のなかったところをちゃんと補完しているので、ゲームよりも面白い。
進み方もいい具合に早いので、サクサク読める。
絵もゲームに近いものがあってきれいで、違和感は全くない。
かなり上手いゲームの漫画化だと思える。
ラストはゲームのエンディングとは違っていたが、むしろマンガ版の方が納得できる終わり方だった。

「テイルズ オブ デスティニー2」
MAKOTO2号・全5巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★
同名タイトルのPSソフトを漫画化した作品。
作画が変わっているので、上記作品の続編とは考えずに、続編ゲームを漫画化した作品だと思った方がいい。
ゲームを知らないので何とも言えないが、ストーリーはいまひとつ。前作を知らないと分かりにくい。
絵は下手ではないが、全体的に粗い感じがする。

「テイルズ オブ レジェンディア」
藤村あゆみ・全6巻・一迅社(REX)
★ ★ ★
同名タイトルのPS2ソフトを漫画化した作品。
ゲームを知らないのだが、なかなか引き込まれる描き方をしていて、飽きることなく読める。
絵は全体を見ると不安定なのだが、悪くはない。
中盤以降、話の進むペースが遅くなってしまったのは残念だが、最後まできれいに描かれている。

「ティルナフロウ」
福盛田藍子・全4巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★
人と対立するモンスターと共存するモンスターのいる世界。
人と対立するモンスターと戦う者を養成する学校に、かつて英雄と呼ばれた人物の血を引く少年が入学した。
少年は仲間を通じていろいろなことを学園で学んで行く。
極々普通の魔法学園風の話で、あまり特徴がない。
個性のあるキャラが何人かいるのが救いだが、全体的には印象に残りにくい。
終わり方も打ち切り仕様で、ちょっと大きな話の後に終わり、という感じで、あまりまとまりがなかった。
もう少し連載期間があれば化けたかもしれない。

「ティンダーリアの種」
藤村あゆみ・全2巻・一迅社(WARD)
★ ★ ★ ★
アリアという悪魔が住むという森に入り、少ない食料を集める採取隊。
その採取隊に入った少年・ソルトは森の中でアリアの少女と出会う。
ソルトは少女にパセリという名前を付け、交流を重ねる。
原作は音楽CDという珍しい作品ではあるが、世界観はしっかりしていて面白く読める。
絵も淡い雰囲気が良い感じ。
話もキッチリ2巻で終わっているので、サクッと読める。

「手紙」
谷川史子・全1巻・集英社(クッキー)
★ ★ ★
一人暮らしを始めた大学生・素子の元に1通の手紙が届く。
酔った勢いで開封してしまうが、それは前の住人あてだった。
そして、前の住人を装って返信すると、その返信が届く。
表題作を含む4本の短編が収録されており、ハッピーエンドあり、アンハッピーエンドあり、で楽しめる内容。
作者が好きなら買って損はしない。

「デザート・コーラル」
村山渉・全5巻・マッグガーデン(コミックブレイド)
★ ★ ★
夢の中で実体のない存在として異世界を旅していた少年が、突然異世界の中に実体として召喚されてしまう。
初めは現実世界との行き来を繰り返していた少年だったが、異世界で自分を召喚してくれた少女に再び会うため完全に異世界に行くことになる。
設定を説明しないままストーリーだけが突っ走っていたり、絵が不安定でデッサンが狂っているところが目立ったり、と作者が連載に慣れていないことがうかがえる。
後半になるに連れて話の作り方が小慣れてきて、最後はそれなりに盛り上がった。
序盤の前振り部分に耐えられれば。

「DEATH SCYTHE 悪神狩り」
沢田翔・全3巻・スタジオDNA(ゼロサム)
★ ★ ★ ★
人の中から神となれる人を見つけ、契約を交わして力を貸す天使。
その天使の中で、神を持たず他の天使が契約している神を殺し続ける黒い天使と、契約を交わさずにたった一人の神ではない人を守り続ける天使の物語。
かなり重い話で、人もかなり死んでいくが、そこで読ませてくれるよい作品。
天使や悪魔の解釈に強い思い入れがない人であれば、読めるはず。
また、この3巻だけは完結しておらず、続編がある。短い話だと思わないほうがよい。

「DEATH SCYTHE 至高天崩落」
沢田翔・全1巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★
上記作品の続編。
過去の話を含めた完結編となっているが、すっきり終わっているかと言えばそうでもない。もう少し続いてほしかった。
あらかた謎解きは終わっているのだが。

「DEATH NOTE」
小畑健・全12巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
名前を書かれると死ぬという死神の持ち物・デスノート。
それを拾った少年は、世界中の犯罪者をデスノートを使って殺し始める。
そして、その少年の正体を突き止めるために、警察も動き始める。
現実ではありえないデスノートをめぐり、現実を見ているような感覚で読めるのがこの作品のすごいところ。人と人との駆け引きでいろいろと楽しめる。
ただし、面白さのピークは5巻くらいまでで、以降はちょっと尻すぼみなのが残念。
しかし、きれいに完結しているのは好感が持てる。
絵もきれいで読みやすい。

「鉄壱智」
なるしまゆり・全10巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★
奥深い山に夜長彦と呼ばれる神と共に暮らす、心を持った鉄の人形の少年。
少年は日々山を駆け回って暮らしていたが、夜長彦を狙って山に入ってくる人々と出会い、少しずつ下界を知っていく。
話が非常にローテンポで進むため、なかなか話がどこに向かっているのかが見えない。
しかし、それでも読ませてくれるのは作者の力だと思う。
最後は一応の決着はつけて終わったが、話としてそこまできれいに終わっているという感じもなかったのが少し残念。

「DEAD DREAM」
大橋薫・全1巻・朝日ソノラマ(サスペンス&ホラー・ネムキ)
★ ★ ★
初めて会った男性に告白された少女は、過去のトラウマからその男性を手ひどく振ってしまう。
しかし、その直後、男性は電車に轢かれて死んでしまい、少女は男性の悪夢にうなされるようになる。
タイトル作品の他にも6つの短編が収録されている。
本当は評価を1つ下げようかと思ったが、オチが効いている作品が2つあるのでそのままにしておいた。

「デッドリー・カーニバル」
楠桂・全1巻・新書館(WINGS)
★ ★ ★
本物の悪魔がいるというサーカスに忍び込んだ男女がそこで人食いライオンに襲われ、サーカス団員に助けられる。
表題作の他1本の短編が収録されており、どちらもわりと面白いのでこの評価。
作者らしい作品ではあるが、表題作ではない短編は話のつながりが少しわかりにくいところがあった。

「鉄楽レトラ」
佐原ミズ・全6巻・小学館(ゲッサン)
★ ★ ★ ★ ★
誰よりバスケが上手いと自負していた少年だったが、自分がバスケを教えた友人に追い越され、入院させるほどの怪我を負わせ、自身は不登校になってしまう。
そんな過去から逃れるように、少年は知り合いが誰もいない遠い高校に通い始める。
心理描写が上手く、キャラの個性の強さもあって、序盤からかなり引き付けられる。
スポーツシーンの描写もなかなか上手く、文句の付け所がなかった。
最後もきれいに終わっている。

「てとてトライオン!」
黒瀬浩介・全2巻・一迅社(REX)
★ ★ ★
父の命令で全寮制の学園に入学した主人公。
そこはハイテクを駆使した学園だったはずだが、システムが上手く機能しておらず、不便な生活を強いられていた。
しかし、主人公の体にはその学園のシステムを復旧させるIDが組み込まれていた。
主人公は仲間たちとともに学園を少しずつ復旧させていく。
同名タイトルのPCソフトを漫画化した作品。
絵はPCソフトの原画と比べると見劣りしてしまうが、全体的にはテンポがよく、話には入りやすい。
中盤以降は原作と全く違う展開になっており、原作に出てくる女の子とのハッピーエンドを求めているなら避けた方がいい作品。

「テニスの王子様」
許斐剛・全42巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
テニスの天才的プレーヤーの少年が、テニスの大会で勝ち進んで行く、というオーソドックスなスポーツものの話。
序盤こそちゃんとしたテニスものの話だったが、途中から超人テニスものに変化し、スマッシュの力で客席に吹っ飛ばされたり、ボールが2つに割れたり、ととにかくやりたい放題。
これはこれでギャグとして楽しめる、と思える人なら問題なく読めるかと思う。

「デュラララ!!」
茶鳥木明代・全4巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★ ★
同名タイトルの小説を漫画化した作品。
作品が池袋を舞台にしており、池袋に詳しい人ならば登場人物が実際どの辺りの場所にいるのかわかるのが楽しい。
反面、権利の問題なのか看板など実際の建物と微妙に変えているところが多々あり、気になる人は気になるかもしれない。
原作は知らないが、掲載誌の別作品の話題などちょいちょい入ってくるのが楽しく、全体的に構図も上手い。
読んで損はしない作品。
話は原作1巻分できれいに終わっている。

「デュラララ!! 罪歌編」
茶鳥木明代・全3巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★ ★
上記作品の続編。
前作では紹介しきれなかったキャラの掘り下げなどがいろいろとあり、今作も楽しめた。
作品が続くと作品の順番が混乱しそうなのが少し気になるところか。

「デュラララ!! 黄巾賊編」
茶鳥木明代・全3巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★ ★
上記作品の続編。
前2作品の事件を繋ぐ形で話が進んでいるので、この作品単体で読めないのが少しマイナスだが、一通り読んでいると繋がっているからこそ面白いと思えるようになる。
キャラも少しずつ掘り下げられていっていてよい。

「デュラララ!! RE;ダラーズ編」
あおぎり・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★
作画を変えた上記作品の続編。
こちらの方が絵は格段に上手いが、丁寧に原作を追っているせいか、話の進むペースはかなり遅い。
登場人物もかなり多いので、キャラを把握するのが結構大変でもある。

「地球(テラ)へ…~青き光芒のキース~」
林ふみの・全2巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★ ★
竹宮恵子原作の「地球へ…」の登場人物・キースの過去がメインとなった作品。
原作を知らなくとも読める作りで、原作とだいぶ絵が違うことに対して抵抗がないなら問題なく読める。
むしろこちらから原作に入ってもいいくらいだと思う。
話も2巻できれいに終わっていて、後味もよかった。
別の作家が描いた番外編の中ではかなり出来がいい。

「デル・カント・バジェット」
坂田靖子・全1巻・エニックス(ステンシル)
★ ★ ★
お城の財政を立て直すため、財務長官に抜擢されたカント。
そのカントの政策として近衛騎士団の宿舎が屋根裏へと移動され、そこに住んでいた悪魔がなんとかして近衛騎士団を追い出そうとカントに嫌がらせをする。
他にも2編の短編が収録されているが、表題作以外の出来はいまひとつなのでこの評価。
表題作だけで1冊になっていればもう少し評価も高かったのだが。
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