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マ行-2 [コミックスレビュー]

「タイトル」
作者・既刊数・出版社(掲載誌)

「マビノ×スタイル」
ひいろ莎々・全2巻・スクウェア・エニックス(ガンガンWING)
★ ★ ★
同名タイトルのゲームを漫画化した作品。
原作のゲームがギャルゲーということもあり、とにかく設定は狙っている感じ。
ゲームのエンディングを知らないが、最後はちゃんと終わる前に打ち切られたように見える。
絵はかなりかわいいので、ゲームが好きだという人になら。

「マフィアとルアー」
TAGRO・全1巻・スタジオDNA(同人誌)
★ ★ ★
女の家に転がり込み、毎日なんとなく生きていた青年は、ある日池で釣りをしている少年と出会う。
表題作の他に8本の短編が収録されていて、作者のいろんな作風が見られる。
対象年齢はわりと高めで、きちんとした答えを出している作品は少ない。
絵がまだ安定していない部分もあるので、作者に興味がないと裏切られた気分になるかもしれない。

「魔法少女プリティ☆ベル」
KAKERU・全28巻・マッグガーデン(ブレイド)
★ ★ ★
悪魔と戦うために魔法少女に変身することになったボディビルダー・高田。
自慢の筋肉を魔法に昇華し、高田は悪魔と戦う。
表紙は極々普通の魔法少女ものなのだが、中味は筋骨隆々のボディビルダーが悪魔と戦っている、というある意味詐欺のような作品。
表紙・裏表紙に高田の姿はなく、あらすじもカバーには書かれていないので、騙された人もいるのでは。
しかし、それが逆にいい方向に働いていて、これはこれでアリだな、と思わせてくれる。
ちなみに、本物の魔法少女もちゃんと登場する。
絵は全体的にゴチャゴチャしていてやや読みにくく、設定も込み入っているので、ついていくのがちょっと大変。
中盤以降は作者の上から目線的な雰囲気が作品から感じられるようになってしまい、残念。
最後はきれいにまとまっていたのだが。

「魔法陣グルグル」
衛藤ヒロユキ・全16巻・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★
両親により勝手に勇者にされてしまった少年が魔法使いの少女と共に旅に出る。
RPGをそのまま漫画にしたような作品であるが、シリアスなところも笑い飛ばしていて面白い。
ただ、物語が半ばを過ぎた辺りからいまひとつ感が漂い始め、終わり方もハッピーエンドながらもラスボスを封印して終わる、という若干中途半端なものだった。
絵は童話的雰囲気があってよいのだが、最近の絵は成長しすぎて丸くなり過ぎてしまった感じがする。

「魔法陣グルグル2」
衛藤ヒロユキ・スクウェア・エニックス(ガンガンONLINE)
★ ★ ★
前作の正統続編で、前作のラストからわずか2週間後から話は始まっている。
雰囲気的には前作の後半付近の感じで、そこそこ読めるけど特に面白いということもなく、無難な印象。
前作が好きでも特に買わなくてもいいくらいにすら思う。

「魔法使いの弟子が笑う時。」
金井千咲貴・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★
生まれつき感情がない少年は、自らの感情を取り戻すために魔法使いに弟子入りする。
弟子生活の中で少年に大切な人ができることもあるが、少年はその人を殺すことで感情を取り戻そうとしてしまう。
話が本題に入るのは2巻以降だが、その分1巻では意外な展開が多くて楽しませてくれる。
これから伸びそうな雰囲気はあったが、最後は打ち切りで、中途半端に終わってしなった。

「魔法使いの猫」
喜久田ゆい・全5巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★
勉強・スポーツ万能の双子の弟を持つ少年は、それに僻むことなく日々大好きな本に囲まれて過ごしていた。
しかし、ある日事故に巻き込まれて魔法使いのいる異世界に飛ばされ、そこで国王の身を守る猫となってしまう。
序盤はキャラや設定説明が多くいまひとつだが、それが終わる2巻辺りから面白くなってくる。
産休を少し挟んだせいか、絵は前作より劣っているように見えるのが残念。
終盤は伏線回収が上手く、かなり引き込まれた。
序盤からもっと国同士の政治的な話が入っていればなおよかった。
終盤の国同士の覇権争いがややわかりにくかった。

「魔法使いの嫁」
ヤマザキコレ・マッグガーデン(ブレイド)
★ ★ ★ ★
身寄りもなく絶望の中生きてきた少女はあるオークションにかけられ、人外の魔法使いに買い取られる。
その魔法使いは少女を弟子として育て、自らの嫁にすると言い放つ。
雰囲気が非常にいい作品で、魔法の不思議な世界観と切なさが画面からにじみ出てくる。
話の進むペースがのんびりなのも、この作品ならばいいと思う。

「魔法使い養成専門 マジック☆スター学院」
南澤ミヅキ・全5巻・一迅社(Gファンタジー)
★ ★ ★ ★
魔法を教える専門学校で、マジックアニマルという魔法を使う動物を扱うアニマルマスター科に進学した女の子が、くじ引きで手に入れたイモ虫のマジックアニマルを育てていく話。
ストーリーはややシリアスのあるギャグマンガ。
話に勢いとテンポがあるので、どんどんこの世界に引き込まれていく。
絵はやや安定感に欠けるが、読みにくいことはない。崩した絵はないが、そうしなくとも笑える。
なお、コミックスはスクウェア・エニックスと一迅社の両方で出ているが、完結しているのは一迅社の方だけなので注意が必要。

「魔法使い養成専門 マジック☆スター学院★★★」
南澤久佳・全5巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★ ★
上記作品の続編で、話は完全に続いている。
話の持つ雰囲気もそのままなので、上記作品が好きなら買い続けて問題はない。
最終的にすべて謎解きをしたうえで完結している。

「魔法を信じるかい?」
谷川史子・全3巻・集英社(クッキー)
★ ★ ★
彼ができて恐いくらいに幸せだった女の子は、ある日彼を殺そうとする死神に出会った。どうにか彼の身を守ろうとする女の子だったが、拾った死神のピアスを身につけてしまい、それを外すには殺されるか死神と恋人同士になるしかなかった。
谷川さん初の長期連載作品。また、掲載誌がりぼんではないので、対象年齢は少し上になっている。
対象年齢が上になっても作品の雰囲気は相変わらずで、読みやすい。
話はきれいにまとまったが、そこまで特筆するものはなかった。

「まほらば」
小島あきら・全12巻・エニックス(ガンガンWING)
★ ★ ★
多重人格の女子高生が大家を務めるアパートに引っ越してきた青年と、アパートの住人たちの物語。
多重人格の設定は後半にその理由が出てくるまでかなり軽く見えていて微妙だったが、最後の方はなかなかよくなっていっていた。
まとめ方もハッピーエンドで、それぞれの問題も解決して、悪くない終わり方だった。

「幻の9階」
渡千枝・全1巻・講談社(ミー)
★ ★ ★ ★
いわく付きの部屋に引っ越した女性が毎晩奇妙な水音に悩まされ、夫の行動にも不審を感じ始めてしまう。
主人公の気持ちに引っ張られるとラストが意外でよい。
読み直してみると、しっかりと伏線が張られているのでさらによい。
その他の収録作品も都合のいいハッピーエンドではないので評価できる。

「ままんちゅ!」
天野こずえ・全2巻・マッグガーデン(描き下ろし)
★ ★
作者の出産・育児エッセイ。
作者の他作品や表紙を見て、中も同じだと思うと肩透かしを食らうので注意が必要。
基本的に出版することを前提に描かれたものではないようで、絵はかなりデフォルメされていてあまり描き込まれてもいない。
描き下ろしで140P程度のページ数があるのはすごいが、Web日記でもいいレベル。
内容は、極々普通の出産・育児エッセイで、おそらく作者は同系統の他の作品をあまり読んだことがないのだろうな、と感じる。それくらい、話が一般的過ぎて誰もが経験することばかり。
出産・育児エッセイを連載している人なら、内容をもうひと捻りしてくる。
作者のファンでも、買うかどうかは試し読みしてからの方がよいかも。

「狸穴中学バナナ事件」
高橋由佳利・全1巻・集英社(りぼん)
★ ★ ★ ★
夏休み最後の日、一人の女生徒が屋上からバナナと一緒に飛び降りた。
そのとき、屋上には飛び降りた女生徒の親友がいた。
推理ものかと思ったら、途中から財宝を探す冒険ものになってしまった話。
話に無理はないが、疑問も残る。
同時収録作品「祭りのあと」がなかなかいい話なので、この評価。

「まもって守護月天!」
桜野みねね・全11巻・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★
中国で旅を続ける父からの届け物は「清い心のものがのぞくと天の守りが授かる」という輪。
それをのぞいた少年は、輪の中から飛び出してきた少女の主人となってしまう。
おおぼけな少女と、輪の中から飛び出す星神の離珠がとにかくかわいいのがいい。
結構面白いのだが、恋愛シーンは少々少女漫画的で好きではないので評価を下げた。
作者は投稿作品からかなり画力が高いので、初連載のこの作品も絵が安定していて見やすい。

「まもって守護月天!再逢」
桜野みねね・全6巻・マッグガーデン(ブレイド)
★ ★
上記作品の続編。
ではあるが、最初の3話以降はゴーストライターが描いており、全くの別物。
キャラの性格は違うし、絵も次第に似せようというところから離れていったので、同人誌みたいなものだと思った方がいい。
一応完結したが、解決していない問題が山積の状態で、無理矢理終わらせたように見えた。
上記作品が好きな人ほど、読まない方がよい。

「まもって守護月天!解封の章」
桜野みねね・マッグガーデン(MAGCOMI)
上記作品の続編で、前作から3年後の話になっている。
基本的に「再逢」はなかったこととして処理されており、人間関係に進展はなく、少しずつ話を進めている印象。
この作品は立ち消えにならないでほしい。

「迷いの街」
大橋薫・全1巻・ぶんか社(ホラー&ミステリー)
★ ★
出口の見えない「迷いの街」に迷い込んだ少女の話。また、他にも4本の短編が収録されている。
いじめなどを含めたホラーの話だが、作者の手法としてはよく見かけるものなので、目新しさはない。ネットに関係する話でも、よくある犯罪の話なので特にいいものではない。

「マリアに殺される」
大橋薫・全1巻・角川書店(あすか)
★ ★ ★
殺人鬼に襲われ、逆に殺人鬼を殺してしまった少女は皆からたたえられるが、少女が殺人鬼を殺したあとも、殺人鬼のものと思われる犯行が起こってしまう。
話を読み終わったあと、果たしてこのタイトルでいいのだろうか?と思えてしまうほど、タイトルと話がかみ合っていない。
その他収録作品は大橋さんらしいという内容でまあまあの出来。

「まりあ+ほりっく」
遠藤海成・全14巻・メディアファクトリー(アライブ)
★ ★ ★
百合属性を持つ少女は、運命の恋を探して名門女子学院に編入する。
そこで女装した少年に弱みを握られ、ほぼ奴隷のような日々を送ることになる。
作者の個性が全開となっている作品で、読む人を選ぶ作品でもある。
個性が強くて印象には残るが、個性が強すぎる感じもする。
私にはちょっと合わなかった。
最後はそれなりにまとまっているが、尻すぼみのような感じもした。

「Marieの奏でる音楽」
古屋兎丸・全2巻・ソニー・マガジンズ(コミックバーズ)
★ ★ ★ ★
マリィと呼ばれる機械で作られた女神が地上を見守る世界。その穏やかな世界で全ての音を聞き取れるというマリィに愛された少年と、その少年に恋をする女の子の物語。
独特の世界観で描かれている話で、ストーリーは穏やかながらかなり惹かれるものがある。
特に謎解きのところはよく、2段階に分かれた謎解きはかなりよかった。
しかし、絵は表紙ほど中の絵はよくなく、不安定でペン慣れしていない感じもあった。
絵がもっとよければなおよかったのに、と思えて残念。

「マレフィキウム」
松沢夏樹・全1巻・一迅社(REX)
★ ★
幼なじみで腐れ縁の男男女の3人組高校生。
ある日、知り合いの神父が魔女と言われる少女と戦い、殺されるところを目撃する。
そして、その魔女は3人がいるクラスに転校してくる。
オーソドックスなホラーで、ホラー作品が初めてとは思えないくらいしっかりホラー漫画の基礎を押さえているな、と感じた作品。
反面、どうにもこうにも画力不足で、いまひとつ恐怖が感じられない。
話の流れはいいだけに、残念。

「マリオノール・ゴーレム」
大清水さち・全1巻・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★
ゴーレム製造法が記されるという開かない本マリオノール・ゴーレム。それを唯一読める少年のもとへ黒の王という人物がその本とそれによって作られたゴーレムを買いにやってくる。
数々の呪文と物語は何度も読み返さないとなかなか理解できない。
終わり方は何とも言えない終わり方で、評価しにくい。
中途半端とも思えるのでこの評価。

「マンガ家さんとアシスタントさんと」
ヒロユキ・全10巻・スクウェア・エニックス(ガンガン・ヤングガンガン)
★ ★ ★ ★
売れているのか売れていないのか微妙なセクハラ漫画家と、そのかわいい女の子アシスタントの話。
とにかく間の取り方がうまい作品で、その間で笑ってしまうこともしばしば。
キャラも個性が強くて親しみがもててよい感じ。
話に吸引力もある。
ただし、後半になるに連れてアシスタントの子よりも他のキャラにスポットが当たることが多くなり、初期の雰囲気を感じなくなったのが残念。
第一部完とはなっているものの、最後は割ときれいに終わっている。

「マンホール」
筒井哲也・全3巻・スクウェア・エニックス(ヤングガンガン)
★ ★ ★ ★ ★
ある日、道を全裸で歩いていた男性が通行人の男に血を吐きかけて死亡した。
その体からは新種のフィラリアが発見され、そのフィラリアがじわじわと人々に感染していく。
序盤からかなり引きつけられる展開で、適度に謎解きがあり、飽きさせない作りになっている。
絵がいかにもPCで描きました、という風であるのが残念だが、それ以外は文句の付け所がない。
最後も大団円というわけではなかったが、後味のいい終わり方だった。

「未確認少年ゲドー」
岡野剛・全5巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
世界各地にいるとされる未確認生物。
自らもその未確認生物であるゲドーは、未確認生物専門の医者だった。
ゲドーはあるとき訪れた町で未確認生物を見る力を持つ少女と出会い、少女の家で生活することになる。
1話完結の話が多く、毎回それなりに楽しめる内容。
「地獄先生ぬーべー」(サ行参照)の未確認生物版という雰囲気。
対象年齢は小学校後半くらいから、とやや低め。
最後はかなりの急展開になっていたが、ジャンプ作品としては珍しく、それなりの形で完結している。
打ち切りスレスレでよくここまで描けたと思う。

「美川べるののゲーム魂」
美川べるの・全1巻・スタジオDNA(ゲームアンソロジー)
★ ★ ★
作者が手がけたゲームアンソロジーを集めた単行本。
ほとんどが格闘ゲームを題材にしていて、元ネタがわからないと話がまずわからないのがつらい。
元ネタがわかる話は作者らしさが出ていて面白いのだが。

「美川べるのの青春ばくはつ劇場」
美川べるの・全5巻・講談社(別冊フレンド)
★ ★ ★ ★
高校生が主人公の4コマ漫画。
全編に渡って作者の良さが表に出ていて、笑える話が非常に多い。
ただし、4コマであるが故に無理矢理オチを作っているところもあり、その部分で若干評価を下げた。
それでも決して買って損はしない。
終わり方はこの作者らしいな、という感じ。

「未完成サイコロトニクス」
高山しのぶ・全4巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★
優秀な生徒が集まる全寮制の国立高校に入学が決まった少年。しかし、実際高校に入学してみると、優秀な上級生によって下級生が奴隷のように扱われる、下級生という問題児を集めて上級生によって人格矯正するような場所だった。
実質的に「あまつき」(ア行参照)の続編で、後半になるほど前作の登場人物が出てくる。
本来ならもっと長く続く話だったようだが、打ち切りになってしまったため、最終巻には可能な限りの謎解きが入っているものの、いろんなことに決着がつかないまま終わってしまっている。
一応更なる続編について匂わされているが、実現するかどうかは不明。

「みぎこ日本一!!」
楠桂・全1巻・集英社(りぼん)

幼なじみと絶交状態のまま5年が過ぎてしまい、少女は何とか男の子を振り向かせようとする。
楠さんにしては真っ当すぎる少女漫画でつまらなかった。同時収録作品も今一つ。
楠さんの絵はこの頃から頭がやたらと大きくなり始めていて、読んでいて違和感があった。

「みずしな孝之のミズシネマ」
みずしな孝之・全3巻・集英社(月刊ジャンプ)
★ ★
作者が月1本そのとき公開されている映画を見て、それを元に漫画を描く、という作品。
洋画が主体で、映画を見ない人にも微妙、映画を見る人にも映画ネタが少ないので微妙、という少々中途半端な作り。
むしろ、2巻の劇団員の日常を綴った話が面白い。

「Mr.Jを探して」
きたうら克巳・全1巻・集英社(りぼん)

好きな人に告白しようと決心した少女だったが、ある男の子にぶつかった拍子に誰に告白するのか忘れてしまう。
内容はそれほどよくなかった。
また、顔がやたらと丸くていつもの絵ではなく見えてしまったのも、面白くなかった原因と思われる。

「MISTER ジパング」
椎名高志・全8巻・小学館(サンデー)
★ ★
戦国時代、若き日の織田信長、豊臣秀吉、徳川家康を描いたややギャグよりの作品。
作者はこの時代のことをよく調べていて、ストーリーも悪くはない。しかし、戦国時代には似つかわしくない横文字が乱用されているのがどうしても気になる。それでいて時代用語も出て来るので、作者が何を考えて言葉を選んでいるのかがわからない。
絵は描き慣れているものの、顔が全体的に横に広いので誰でも太って見えてしまうのが残念。

「Mr.ペンペン」
室山まゆみ・全1巻・小学館(てんとう虫コミックス)
★ ★ ★
「ペンギンぱあてぃ(ハ行参照)」の前身となった作品。
時代も数年前のものに設定してある。
書き下ろしの部分、絵が最近の絵柄に近い作品は面白いが、昔のものはそれほどでもない。
よって、この評価。

「MR.morning」
高山しのぶ・全2巻・一迅社(WARD)
★ ★ ★
大陸を横断する鉄道で働く人たちを描く作品。
シリアスとギャグが半々くらいの作品で、わりと肩の力を抜いて読める。
話も読み切り方のものが多く、オチが効いている作品も多いので、読み応えもある。
もっと続いてもいいように思っていたが、2巻で完結。
謎のまま残っている部分もあるが、長い読み切りのつもりで読むとあまり気にならない。

「MR.APPLICANT」
高山しのぶ・全3巻・一迅社(ゼロサムオンライン)
★ ★ ★
上記作品の続編。
前作はほぼ列車内で話が完結していたが、今作では世界観や国の情勢なども話に絡んでくる。
前作を知らなくとも読める作りだが、キャラの把握には少し戸惑うかもしれない。
なので、前作を読むこと推奨。
話は広がってきているが、面白く読める。
あまり長い話にならず完結してくれてよかった。

「ミスティックアーク」
岩佐あきらこ・全3巻・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★ ★
SFCソフト「ミスティックアーク」を漫画化した作品。
私はこれを読んでゲームをプレイしてみた。
ゲームはキャラが一切しゃべらなかったり、設定も漫画にしにくいように見えたが、そこを見事にカバーして上手い具合に漫画にしていて評価できる。
基本的に原作に忠実な漫画が好きだが、これは例外。
絵もゲームのキャラに近く好感が持て、安定もしているのでよい。

「水の旋律~幻沫謡~」
如月芳規・全2巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★
同名タイトルのゲームソフトを漫画化した作品。
ただし、主人公はゲームの主人公とは違っていて、ゲームでは脇役のキャラが主人公となっている。
ゲームを知らないので何ともいえないが、サイドストーリーの意味合いもあるのかもしれない。
話は可もなく不可もなく。あまりひきつけられない。
見せる力にやや乏しい感じ。
終わり方はまとまっていたので、悪くなかったが。

「水の館」
小花美穂・全1巻・集英社(りぼん)
★ ★ ★
兄を捜して森に迷い込んだ少年が、そこで幽霊の少女と出会う。
同作者作品「こどものおもちゃ」の中で登場した映画を漫画化した作品で、登場人物は「こどものおもちゃ」の中の配役をそのまま使っている。
よって、「こどものおもちゃ」を知っている方がより楽しめる。
ストーリーはお決まりのハッピーエンドではないので好感が持てる。
同時収録作品は、主人公の女の子はよく描けているが、他の部分は現実感に乏しい。

「水辺物語」
三輪真雪・全5巻・マッグガーデン(ブレイド)

かつてその力で戦争を終結させた、体内に武器を隠し持つ108人の魔王。
人として平和に暮らしていた彼らだったが、あるとき突如として彼らに国から抹殺命令が出される。
水滸伝を基にした作品で、とにかく登場人物が多い。
水滸伝を知らないと、登場人物の把握だけで一苦労するのが欠点。
しかも、108人全員出てくるわけでもなく、出てきたら出てきたで瞬殺される人ばかりで後味が悪い。
結末もありきたりなもので、話を引っ張った割には大したことない、という印象。
絵は全体的に表情が硬い。

「ミタマセキュ霊ティ」
鳩胸つるん・全5巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
霊に取り憑かれやすく、背後霊が100人行列をなしている少女を幽霊から守るため、悪霊退治のプロ・セキュ霊ティの青年がやってくる。
悪霊退治のプロなのに怖がりな主人公、次第に霊と仲良くなって名前を付け始めるヒロインなど、個性豊かなキャラが楽しめる。次第に人格を持ち始める背後霊たちもいい味を出している。
終盤はネタ切れ感が強く、無理矢理話を続けている感じがしてしまったのが残念。

「道知辺」
夢路行・全1巻・スタジオDNA(クレッセント)
★ ★ ★
かついて生贄として埋められ、命を落とした少女。
その場所で畑の主となった少女と、その少女と出会った人たちの物語。
ほのぼの雰囲気の話が多く、読後感がよい作品が多い。
癒し系の作品として。

「緑のリオ」
福盛田藍子・全1巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★
祖母から受け継いだ下宿を切り盛りする少年の下に、宇宙から地球侵略にやって来たリオが墜落してくる。
何だかんだでリオは少年の元で暮らすことになる。
リオの侵略目的が「地球の二酸化炭素を全て奪うこと」というのは面白いのだが、それ以外は特に個性が見えず、とりあえず全ての登場人物を紹介して終わり、という感じだった。
もう少し話が続けばよかったのかもしれない。

「翠山ポリスギャング」
甲斐谷忍・全2巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
そこだけには配属されたくないと評判の治安の悪い警察署に配属されてしまった青年だったが、そこで起こった事件で死んだはずの双子の兄と出会う。
ストーリーは不明な点が残ることなく終わっているが、ラストにはやや不満が残る。
絵はすっきりとして見やすいので好感が持てる。

「南風からから」
山本純二・全1巻・集英社(ジャンプ)
★ ★
野球部のエースである少年は、夏の地区大会へ向けて練習している最中、迷子になっていた妹の面倒をみてくれた見知らぬ少女と出会う。
次の日、少年は昨日出会った少女が自分のクラスの転校生だと知る。
「Merry Wind(下記参照)」の前身である作品だが、絵がまだ未熟で少々読みにくい。
後半の方は悪くない感じだが。
少年漫画というより、少女漫画の雰囲気がある作品。

「未来のうてな」
日渡早紀・全11巻・白泉社(花とゆめ)
★ ★ ★
ゲームが好きで、受験前なのに趣味で小説を書く創造力豊かな少年が、見学に行った高校である少女に一目惚れする。
初めのうちは恋愛だけの少女漫画のようだったが、次第にファンタジー要素が入ってきてよくなった。ただ、途中から話がずれた感じもした。
絵はきれいなので文句なし。
1つ気になるのは、登場人物の名前が珍しすぎて違和感を覚えてしまうところ。
あまり意味があるようにも思われなかった。
ラストは疑問が残るので、それはやめてほしかった。

「ミラクルで行こう!」
もりむらせん太・全1巻・一迅社(WARD)
★ ★
あやしい高額バイトに飛びついた少年。そのバイトの内容は、魔法の国のわがまま王子の世話をすることだった。
かなり作者の自己満足が見て取れる作品で、話もきっちり終わっていないし、内容も非常にオーソドックスで捻りがない。
つまらなくはないが、買って読むレベルでもなかった。

「ミリオンの○×△□(スペル)」
金田一蓮十郎・全5巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★
祖父の遺品整理をしていた少年は、不思議な本を見つけ、そこから出てきた不思議な生物と知り合う。
少年はその生物からちょっとした魔法を教えてもらうが、誤ってクラスの女子を元に戻せない生き人形にしてしまう。
少年は元に戻す方法を探すため、魔法学校に入る。
かなり前置きが長い作品なので、2巻後半くらいにならないと話が本格的に動き出さない。
全体的にはやや毒のある作品になっている。
最後は打ち切りっぽい終わり方で、全体的に見ると決して悪くはないけれど、特に面白くもない仕上がりだった。

「miroirs」
白井カイウ×出水ぽすか・全1巻・集英社
★ ★ ★
「約束のネバーランド」(ヤ行参照)コンビがシャネルとコラボした短編集。
シャネルのブランドコンセプトや哲学などが根幹にあるオムニバスストーリーになっている。
シャネルのことは言われないとわからないくらいの表現に留められているが、それぞれの主人公の生き方などは面白く読める。

「魅惑のビーム」
こがわみさき・全1巻・エニックス(ステンシル)
★ ★ ★ ★
1人で演劇部をきりもりする女の子と、その演劇部に入部した男の子の話。
その他、4本の短編が収録されている。
非常に出来のいい短編集で、どの話も楽しめる。
物語の終わり方がやや中途半端に感じてしまうのが欠点だが、その他は文句の付け所がない。
絵は柔らかい雰囲気で、読んでいるだけで和める。
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