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就職活動日記~初期・全滅編~ [エッセイ]

※2000年当時の就職活動の話です。

それは3年生の1月半ば。
コンピュータの授業が終わった後に友人たちが、
「来週○○銀行の説明会だね。」
などと話しているのを耳にしました。どうやらネットで会社説明会の日程が出ていたらしいのです。
就職活動なんて4年生になってから始まるものだろう、と思っていたらもう始まっていて驚きました。そういえば就職協定が廃止されて就職活動が早まったのでした。(昨年度までは4年生の6月1日からでないと企業側も採用活動をしてはいけないという規定があった。)
でもまさかこんなに早くか、という思いがありました。

私は最初公務員試験を受けるつもりだったので、普通の就職のことはほとんど考えていませんでした。
でも、公務員試験の日程は遅いので(当時6月から採用試験スタート、決まるのは9月とか10月)、公務員試験の結果を見てから就職活動を始めると完全に出遅れてしまいます。それなので、どこかの会社で内定もらってから公務員試験を受けよう、と決めました。

しかし、この就職活動を始めてみるとかなりきついものだとわかりました。
まずは、会社説明会の予約をして、それらの日程調節がものすごく大変だったのです。
私はダイレクトメールで会社説明会の予定を送ってきた企業にだけ資料請求をして、会社説明会の予約をしていました。少なくともダイレクトメールを送ってくるということは、私を採りたい気持ちがあるからだろう、ということで。自分で資料を取り寄せたのはゲーム業界だけでした。
それでも同じ日程での会社説明会が多かったり、資料だけでどんな会社なのかよくわからないまま会社の優先順位を決めたりするとか、大変でした。
ゲーム業界では企画希望だったので作品審査のための企画書書いたりとか、それにも時間を取られました。
この時点でへばっているのに、会社説明会会場までの道で迷い続け(迷わなかったことよりも、迷ったことの方が多い)、家が遠いのでかなりの時間を説明会で拘束されると夜遅く帰宅することになるなど、精神的にも肉体的にも疲れ果てていました。

ゲーム以外の業界では、全て職種はSE(システムエンジニア:システムの設計と開発を行う。会社によってやることは様々で、プログラマーを兼任している場合もある)希望にしていました。
私の所属する学科で就職する人は、90%以上SEとしての採用試験を受けていましたというのが大きかったです。
他にも、理系科目を勉強していると、ほとんどSEになるくらいしか道がないということもありますが、SEを募集する会社がかなり多いということもありました。
社員数が2000人くらいでもSEだけで200人以上採用予定のある会社なんていうのもありましたし、300人くらいの会社なのに70人くらいSEを募集する会社なんていうのもありました。
とにかく数が足りない(おそらくは離職率が高い)ということで、適性があれば若いうちに教育して育てよう、としている会社が多いようでした。

この適性というのは数字や図形の規則性とか、簡単な数学の問題を解いてプログラムが組める素質があるかどうかを見るテストで、この他に常識問題を併用する会社もあったりしました。
それで、私はこの適性と常識問題(英語なし)がものすごく得意でした。学校の模擬テストでは全国偏差値83が出たので、これは勉強しないでもいけるだろう、と一切勉強しなかったです。
中学生頃の問題がよく出たので、多分私の学力が一番高かっただろう中学時代の問題なら「腐っても鯛」でどうにかなりました。
適性だけの試験だったら落ちた会社はなく、筆記で落とされた会社も1/5程度でした。
このことが自信につながって、これはもう適性があるのだからSEでの就職でいいのではないか、現時点で公務員試験の勉強にまで手が回らないのであれば公務員試験を受けたところで落ちる可能性は高いのだから受けなくていいのではないか、と思うようになっていました。
結果、3月末には公務員試験を受けることを止めていました。
一応、公務員試験対策講座、みたいなのを大学が実施していて参加していたのですが、問題の難易度が結構高かった上に今まで触れたこともない法律についての勉強があったりして、いろいろ無理なんじゃないかと思い始めていたというのもありました。

また、私は公務員でないと男女同列で働けない、と思っていたのですが、SEだとそんなことはない、という会社がほとんど全部で、私もコンピュータが好きでSEになってもいいな、と思い始めたというのも大きかったです。
(SEは徹夜もあるし機材の持ち運びとかの力仕事もあったりして、女性だと体力的にきついし、周りがほぼ男性なので女性の体力のなさなどを理解してもらえないという部分もあった、というのは就職後に知ることになるわけですが。男女同列で働くってそういうこと、というのを当時は想像できていませんでした。)

当時はまだ珍しかったHPを持っていることも強みで、筆記試験でも落ちる会社が少ないので、早い段階でどこかの会社には引っかかるだろう、と考えていました。

が!!

世の中そんなに甘くはありませんでした。
筆記で合格しても面接でザクザク切られました。
集団面接だと他の人に影響されて自分の意見が言えなくなったり、個人面接でも自分の悪いところを言い過ぎてしまったり、素直に答えすぎてしまったり、で。
笑うしかないくらいどこも受かりませんでした。
ゲーム業界も3社作品審査が通って2社面接に行ったものもありましたが(1社はエントリーシートが通った後、5日くらいで新しい企画書を書かなければならなかったので、忙しくて企画書ができませんでした。きっとこういうのを書ける人が合格するのです。)、そこであっさり落とされました。

こんなので本当に就職できるの?、という危機感が徐々に高まっていっていました。
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