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就職活動日記~後期・合格編~ [エッセイ]

教育実習も終わって全て一からやり直しになった就職活動。
それまでは家に来たダイレクトメールに返事を出す形で会社説明会に予約をすることがほとんどでしたが、そのダイレクトメールも届かなくなりました。それなので、教育実習が終わってからは学校の就職課で求人票を探して会社説明会に予約するようになりましたし、インターネットで説明会を見つけて予約することも積極的に始めました。
また、この際推薦も利用しよう、と思ってまだ募集している推薦枠があるかどうかも調べました。
推薦というのは学科推薦のことで、理系学科には結構多く届きます。
推薦枠が2~3名くらいという指定があると、1回会社訪問すれば合格してしまうことが多いのですが、あくまで会社を受験するには推薦が必要だ、という推薦もあります。文系学科にはどうやら推薦枠2~3名ですぐに合格出来るという推薦は届かないらしいので、これは理系学科の特権と言っていいのかも知れません。

私はすでに合格出来たらどこでもいい、という考えにまで至っていたので、すぐに合格出来るような推薦を探しました。
しかし、私が推薦を受けようと思ったときには、すでにすぐ合格出来る推薦は全て締め切りを過ぎていて、受験するには推薦が必要だ、という会社が1つ残っているだけでした。(この時点で6月半ばくらい)
これは受けようかどうか迷いましたが、普通に受験するより推薦があった方がまだ受かる確率は高いだろう、と思ってその推薦を受けることにしました。
それですら既に締め切りが近かったので、推薦を申し込んだ2日後には推薦状を持って会社説明会に行くことになりました。
学科の主任教授に、明日までに推薦状を書いてください、と頼みに行ったときほど緊張したことはなかったですが、嫌な顔一つされず書いてもらえました。

推薦状があるせいか、説明会参加後、次の週には筆記試験と面接を受けることになりました。
筆記試験には英語も出てきて苦労しましたが、国語や数学、コンピュータ用語の問題はわりとできましたし、適性検査はほぼ完璧だったと思うので、それほど失敗することなく通り過ぎました。
同じ日の午後には面接もあって、その直前には面接用の質問用紙が配られ、それに30分でいろいろと記入する作業もしました。
また、それを書く前に採用担当者の人が、
「最近の学生はあまり喋らないので、推薦状には明るい学生だと書かれていても実際に採用出来ないことがあります。面接のときは喋りすぎるくらいに喋った方がいいです。それに、質問用紙にもいろいろ書いてもらわないと、こちらとしても何を聞けばいいのかわからなくなります。」
と言っていたので、とにかくいっぱい書いていっぱい喋ろう、と心に決めていました。

質問用紙で1番困ったのは、「今一番気になるニュースについて書きなさい。」という項目でした。
当時はコソボ情勢がニュースでよく取り上げられていたりしましたが、普段から私はニュースもじっくり見ていないので、世界情勢を書いても絶対に墓穴を掘ると思って、その場所には「PS2とDCのシェア争奪戦と今後のゲーム業界の動き」について書いてしまいました(実話)。つまるところ、それしかまともに知っているニュースがなかったのです。
漫画の業界については気になるようなニュースも特に何もないと思っていたので。

それで実際面接になってみて、ニュースの項目については1つだけ聞かれました。それは、
「ゲーム業界のことについていろいろ書いているけど、ゲーム業界は受験しなかったんですか?」
というもので、それに対して私は、
「ゲーム業界もいろいろ受けましたが、応募する母集団が多すぎて途中から無理だと思うようになりました。それで、私はゲームを作る方ではなくてする方だな、と。」
と答えました。わりと面接官の反応は良かったです。
面接では他にHPのこともいろいろと聞かれました。
学生時代に力を入れたことはHPだけですし、以前にJustNetで波乗り賞を取ったこともあるので、それを売りにしようという考えもあったりしました。それで、履歴書や質問用紙にもそのことを強調して書いていました。
面接官にはHPを作ろうと思った理由、HPで扱っている内容などなどを聞かれました。
HPの内容は漫画やゲームのことなので下らない、と思われるかとも思いましたが、所有漫画が約2000冊あってそれを全てレビューしているとか、ゲーム100本以上持っているとか言ってしまうと、半端な数ではないので逆に感心されたりしてしまいました。
こういう話をしているとき、私は歯止めがきかなくなるので、面接官に話を止められて別の話題にされたこともありました。
結局、15分予定の面接が25分に延びて、結果として1次試験はパスしました。

その後2次面接を受けましたが、正直これは落ちると思いました。
面接室に入ったら煙草の匂いが結構強くて、面接官は煙草は吸っていなかったですけど雰囲気がすごく恐くて、その場でかなり萎縮していました。それに加えて、最後の質問のところで何か聞かなければな、と思っていたので思わず、
「説明会のときなどでは女性も男性と同じように勤められると聞きました。また、男女雇用機会均等法も改正されましたが、そのことについて上の方はどのように思っているのですか?」
などと、とんでもないことを口にしてしまいました。
それに関して、面接官の人たちは普通に答えてくれたのですが、これで落ちたと思いました。

が!!

その3日後。結果はこちらから問い合わせる形になっていたので、半ば諦め状態で電話してみたら内定だと言われて非常に驚きました。きっと2次面接は意思確認くらいなのかな、とも思いましたが、内定は内定だったのでとにかくうれしかったです。
ということで、ようやくここで就職活動を終えることができました。
推薦を受けての内定だったので、内定辞退は絶対にできないということもあり、内定が出た時点で就職決定、という流れでした。

こうして無事就職活動は幕を降ろしたわけですが、結局私は内定を合計で3つもらいました。
1つ目は就職先となった会社。高校、大学と女ばかりの環境にいましたが、この会社は9割近くが男性なので、我ながら極端な環境の中にばかりいるなぁと思いました。
2つ目は家から通える会社。ここの面接でも散々漫画とゲームのことを話して面接官に感心され、結構気に入ってもらえた場所でした。1つ目の場所が受からなかったら、ここに行きたかったです。
3つ目は家からものすごく遠くてしかも小さめの会社。ここは説明会のときに社長といろいろ話が出来て、社長も数学で教育実習をしていたということで話が合ってしまい、ほぼその場で内定が決まったという会社でした。雰囲気はすごく良かったので、どこも決まらなかったらここに行っていたと思います。

職種は全てSEでした。

最後に、就職活動を振り返ってみると、やっぱり面接は慣れだな、と思いました。
最初の頃は自分の思ったことも言えなかったですが、最後の方は言えるようになっていました。
また、面接も何となく受けるのではなくて、会社に入ったらやりたいこと、というのを予め決めていって、面接でそのことを言うと効果的だということもわかりました。例えば、就職先の会社では「製薬の安全性検査」という卒業研究で扱っている統計解析のような事業があったので、これがやりたいと言っていましたし、他の会社では「ネットワークを使った管理システム」が作りたいと言っていました。
女性でSEになりたいと言う人は大抵WordやExcelを使っていて興味を持った、くらいにしか面接でも話さないので、これくらい言えると1歩リードした感じになりました。
今更思えば、就職活動はいい人生経験になったと思います。
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